新型トゥインゴに試乗。異例に個性的、街角を曲がるだけでも愉しい
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:篠原 晃一
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いわゆるレトロはやらないというルノーのポリシーにしたがって、近年のルノーに共通するブラックグリル+ロサンジュのノーズに始まる3代目トゥインゴのスタイリングは、MINIやフィアット500のように過去のルノーのどれかの明確な現代版にはされていないが、初代サンクと初代トゥインゴのボディからいくつかの要素を採り入れているという。
いずれにせよ、ファニーな要素を採り入れつつもドイツモノらしい押し出しの強さを意識させるスマート フォーフォーと違って、どこか“のほほん”とした大らかさと軽快さを感じさせるトゥインゴのスタイリングは、アンチジャーマン派にウケるのは間違いない。それに加えて、パリ生まれのスモールカーであることを意識して開発されたという雰囲気を、そのカラーリングも含めて見事に感じさせるのも、フランス好きには堪らないはずだ。
運転席に収まると、インテリアはポップなデザインで統一されている印象をうける。ヘッドレスト一体式のフロントシートはたっぷりとしたサイズなうえに、クッションも適度にソフトで、いかにもおフランスな座り心地を提供してくれる。女性ドライバーにも良好な視界が得られるようにと着座位置は高めだが、手動のハイトアジャスターを操作すれば、まずまず低い位置まで下げることができる。ステアリングにテレスコピックはないがチルトは可能だから、ドライビングポジションは不満なく決まる。
自分の運転姿勢を決めてその後ろのリアシートに移ってみると、ニールームの余裕はミニマムで、膝が運転席のバックレストに触れそうになる。ファミリーカーとして使うことを想定している場合は、リアシートの余裕が大きくないことを承知しておいた方がいいだろう。
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