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BMW&MINIのディーゼル3モデルに連続試乗。それぞれの味を報告する

マイルドかつ滑らかな加速感【118dスポーツ】

MINIのような癖のあるデザインではなく、正統BMWの雰囲気を受け継ぐインテリアに収まって走り出す。ベースは同じ2リッター直4ディーゼルターボでもチューンが異なるのと、車重が1480kgとクーパーSDより200kg近く重いことの相乗効果で、発進の印象はクーパーSDよりマイルドに感じられる。

クーパーSDのような、踏んだ途端にグンッと出る感じがなく、必要にして充分な勢いでスムーズに走り出す、という印象なのだ。それ以降の加速感も同様で、あくまで滑らかに、淡々とスピードを上げていくように感じる。8段ATの変速がスムーズなのと、エンジン音がクーパーSDより抑えられているのも、そういった印象を強調しているのかもしれない。

スポーツの名を持つとはいえ、比較的ソフトなサスペンションに16インチのタイヤを履いた試乗車は乗り心地にも硬さを感じさせず、まさにファミリーカー向けという印象を与える。筆者は個人的に、シフトパドルが備わっていないのが寂しく感じたが、シフトパドルを含めて、もう少しスポーティで骨っぽい乗り味を望むのなら、20万円を上乗せしてMスポーツを手に入れれば、その望みは叶えられるのではないかと想像できる。

いずれにせよ、このクルマの後継モデルは前輪駆動になってしまうという説が現実味を持って語られている昨今、現行1シリーズが独特の価値を持つクルマであることは、記憶しておくべきだと思う。

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