新型ムーヴ登場で軽ハイトワゴンのスライドドアモデル選びが複雑化。価格・装備・燃費で選ぶお買い得なモデルはどれ？

スズキ ワゴンRスマイル

燃費重視で見るとスマイルやキャンバスが有力になる

ムーヴキャンバスの対抗モデルとも言うべきスマイルの場合、NAエンジンだけでターボエンジンの設定はありません。そのためターボは必須というユーザーからするとスマイルは論外になるかもしれませんが、NAエンジンでランニングコスト重視のユーザーにとってはスマイルの美点が光ります。

スマイルのパワートレインはベーシックグレードにNAエンジン、上級グレードにマイルドハイブリッドを設定しています。NAエンジン・FF車の燃費性能（WLTCモード）を優秀なほうから並べてみましょう。

1｜スマイル（ハイブリッド）｜25.1km/L
2｜スマイル（エンジン車）｜23.9km/L
3｜キャンバス｜22.9km/L
4｜ムーヴ｜22.6km/L

最新モデルであるにもかかわらず、NAエンジン同志では新型ムーヴの燃費性能はライバルをキャッチアップできていません。

軽快な走りを重視して作り込んできたという影響もあるかもしれませんが、やはり燃費性能でトップランナーとなることが、メインストリームの看板モデルに期待される部分でしょうし、そうした経済性こそ軽ハイトワゴンの本質ではないかという気もします。

・・・というわけでまとめると、とにかく安価なスライドドア軽ハイトワゴンを狙っているのであれば、新型ムーヴの最廉価グレードが圧倒的な魅力を放ちます。一方、ターボが前提の場合はキャンバスも見逃せません。そして燃費重視の場合はスマイルのハイブリッドが最有力候補となりそうです。

いずれにしても、新型ムーヴの販売が好調なら、軽ハイトワゴンのトレンドは後席スライドドアに変わるでしょう。はたして、市場はどのように評価するでしょうか。

（終わり）

（写真：ダイハツ、スズキ）