新型ムーヴ登場で軽ハイトワゴンのスライドドアモデル選びが複雑化。価格・装備・燃費で選ぶお買い得なモデルはどれ?
掲載 carview! 文:山本 晋也 21
掲載 carview! 文:山本 晋也 21
新型ムーヴは価格も戦略的です。スライドドアはその構造からコスト高になりますが、エントリーグレードは135万8500円(FF)という低価格。ムーヴからムーヴに乗り換えるようなユーザーが「一気に高くなったなあ」と感じないような設定としているのは、さすがメインストリームのモデルといったところでしょう。
ちなみにキャンバスのエントリーグレードは157万3000円(FF)。装備的には同等といえる新型ムーヴの中間グレードは149万500円(FF)ですから、同等グレードで比べてもキャンバスよりムーヴのほうが手ごろな価格となっているように見えますが、キャンバスは両側パワースライドドアを標準装備しています。
また、ムーヴとキャンバスにはそれぞれターボエンジンを搭載した最上級グレードがあります。ムーヴRSは189万7500円、キャンバスGターボは188万1000円(いずれもFF)でムーヴRSが微妙に高いものの、ムーヴRSは15インチアルミホイール、キャンバスGターボは14インチスチールホイール(キャップ付き)となっているように、装備差もあります。こうして比べてみると、どちらが割高、割安とは一概に言えず、なかなか絶妙な価格設定となっていることがわかります。
・・・もっとも、ダイハツの商品戦略としてはムーヴとキャンバスは競合しないと見ています。具体的には、後席スライドドアが欲しいけれど、スーパーハイトワゴンは高すぎるし、キャンバスの“かわいい系”なルックスは気が引けるというユーザー向けに作られたのが新型ムーヴであると理解できます。
注目すべき違いとして、基本的に同じパワートレインでも燃費性能が異なります。こう書くと、「新しいムーヴほうが優秀なのでは?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
同じターボ仕様で比較すると、ムーヴRSの21.5km/Lに対してキャンバスGターボは22.9km/L(いずれもWLTCモード)となっています。前述したタイヤサイズの違いも影響しているのでしょうが、ランニングコストまで含めた経済性ではムーヴよりキャンバスのほうを選びたくなるかもしれません。
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