プジョー新型3008に海外試乗。個性派SUVのプレミアム化が進んだ
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン
3008のもうひとつの売りが、「i-Cockpit」と呼ばれる進化した操作&表示系。僕の知る限り、フランス車でこれほどまでにモダンなコックピットはなかった。i-Cockpitはダッシュボード中央の8インチタッチスクリーンと、ドライバー正面にある12.3インチスクリーンを中心に構成される。限られた文字数ではとても説明しきれないが、簡単に言うと、センターにあるタッチスクリーンを使ってあらゆる機能をコントロールするシステムだ。
プジョーはすでに「308」でタッチスクリーン式コントロールを採用しているが、ナビゲーション画面を表示させたままだとエアコンの温度設定すらできないなど、お世辞にも使い勝手はいいとは言えなかった。その点、3008ではメーターパネルもフル液晶化したことで、使い勝手は改善された。わかりやすい例では、センタースクリーンにエアコンや音楽画面を表示した状態でも、メーターパネルにナビゲーション画面が表示される。
とはいえ、いついかなる状況でもエアコンの温度設定は常にワンタッチで操作できるべきだと思う。いちいちボタンを押してエアコン画面を表示させてからの温度調整は面倒だ。開発者は「スマートフォンが当たり前の時代だからボタンは少ない方がいい」と言っていたが、高速移動中に操作が必要なクルマと、そうではないスマートフォンではインターフェイスに求められるロジックは違って当然だろう。
そんな要改善ポイントはあるものの、i-Cockpitは、ナビゲーション、音楽、車両設定、電話、apple CarPlayなど、現代のクルマに求められるきわめて多くの機能をわかりやすく、使いやすく統合したシステムとしてよくできている。なによりグラフィックやフォントの美しさが素晴らしいと思った。用意されるディスプレイモードは5種類。アナログメーターを模したモードもカッコいいし、クルマの絵とともに先行車との車間距離や車線逸脱警告を視覚的に伝えてくるモードもいい。また、車速と標識速度以外は表示しない「ミニマム」モードを選べば、夜間はリラックスした運転ができるだろう。純正車載システムとしては初となるフォーカル社製オーディオが奏でるサウンドも素晴らしかった。
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