レクサスIS試乗。日本の高級車は変わるか?
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
今回のお題は新型ISだが、試乗レポートへと話題を進める前に、まずはレクサスとはいったいどんなブランドなのか? ということから考えていきたい。それが新型ISの価値を知る早道になるからだ。レクサスとは? クルマにまったく興味のない人に聞いたとしても簡単に答えるだろう。「高級なトヨタでしょ」と。
その答えは半分は当たっているが、半分は間違っている。たしかにレクサスはトヨタのプレミアムブランドだ。トヨタにはできない上質なクルマを、トヨタにはできないホスピタリティとともに提供するのがレクサスの価値であり、使命でもある。だからこそ、顧客は決して安くない対価を喜んで支払い、満足する。しかし、当のレクサスが目指しているのは「高級なトヨタ車」などではない。もっと高いレベルにある真のプレミアムブランドだ。
とはいえ、自ら「真のプレミアム」と名乗ったところで、認めるか認めないかは顧客次第。健全な社会には常にライバルが存在するものだが、レクサスの場合、それはメルセデス・ベンツであり、BMWであり、アウディであり、ジャガーである。それら輸入プレミアムブランドと比べた場合、日本国内における販売店のホスピタリティはおそらくレクサスがベストだろう。正確なデータはもっていないが、信頼性も高いはずだ。しかし「クルマの実力」と「ブランド力」に焦点を当てたとき、これまでのレクサスには足りない部分が多かったのも否定できない。実際、レクサスの主要顧客はトヨタ車からの乗り換え組であり、輸入プレミアムブランドから客を奪うには至っていない。
コンセプト、デザイン、ハードウェア、歴史、伝説・・・それらが渾然一体となって生みだすブランド力=合理的には説明のつかない魅力、がプレミアムカーには不可欠だ。レクサスが産声を上げたのは1989年。日本での展開は2005年~だから、100年を超える歴史を積み重ねてきた名門のブランド力に太刀打ちできるはずがないし、そもそもそれをいま持ち出すことに意味はまったくない。しかし、であるならなおのこと、レクサスには、神話となるような圧倒的ハードウェアを世に問うことが求められるのではないだろうか? だが、世界を震撼させた初代セルシオ(LS400)は別として、その後のレクサスからはそんな気概が感じられなかった。むしろ「高級なトヨタ車」を指向していたようにすら見えた。
しかし、ここに来てついに流れが変わりはじめた。10年後に過去を振り返ったとき、2013年に登場したISは、レクサスが真のプレミアムブランドへと力強く前進する分岐点となった記念碑的モデルと言われるかもしれない。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
走るファーストクラス【レクサス LM500h エグゼクティブ】
GAINER TANAX Zが岡山で待望のシェイクダウン。ドライバーふたりもポテンシャルに手ごたえ
もう[ハリアー]超えやん!! 日本の[ヤリス]にも採用してよ!! 欧州仕様のエアコン機能が神すぎる
中上貴晶が語るテストチームとのズレ。ホンダRC213Vの現状は「問題が多過ぎる。データ解析しても表れない」
いよいよランクル250の販売がスタート!どんなモデルがライバルになる?
プリウスオーナーにおすすめ!鋭角のフロントガラスにフィットする内窓専用ワイパー カーメイト
ジープ 限定車「コマンダー オーバーランド」発売 ブラウン内装がプレミアムな室内空間を演出
レンジローバーイヴォーク 2025年モデル受注開始!PHEV車を中心に価格を見直し
ベテランだってチト怖い!? 鬼門!! [高速道路の合流]への恐怖心を払拭せよ!
昭和世代じゃなくてもグッとくる!? ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
ホンダが斬新デザインの電動SUV「e:NP2」を中国で発売。足元揺らぐBEV市場に不安も…
WR-Vには負けられん! 「ヴェゼル」が新顔「ハント」を加えて色々テコ入れ、格の違い目指す
【1年以内に発売予定!】トヨタ新BEV「bZ3C」&「bZ3X」を中国で世界初公開
マツダが後輪駆動スポーティセダン「EZ-6」を中国で発表! 新型「CX-5」を匂わすSUVコンセプトも
伝説の「パジェロ」に続き「パジェロミニ」も開発中か。三菱が“令和のRV軍団”復活へ
【こりゃ驚いた!】欧州三菱コンパクトSUV「ASX」がマイナーチェンジで顔一新!
【同じに見える人集合】新型ミニはどこが変わった? 新旧の違いを写真でチェック!
200万円台前半でも走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった
新型GR86は1.6Lターボ? 謎多きスープラの本性は!? S耐開幕戦からGRの次世代モデルを占う