新・コンチネンタルGTC 冬の伊豆をオープンで
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:望月 浩彦
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なぜかこのところベントレーづいているスポーツカー親爺、少し前にクローズドコースでコンチネンタルGTのV8モデルに乗ったのに続いて、今回はオープンバージョンたるコンチネンタルGTCの新型を、伊豆の公道で走らせてきた。ただしこちらのエンジンはV8ではなく、基本的に従来型を踏襲する6.0リッターW12ツインターボである。
でもってこのニューコンチネンタルGTC、熱海の海岸線から伊豆スカイラインに駆け上り、寒波に覆われたそのワインディングをクローズド状態とオープン状態の両方で飛ばしてきた結論から先にいってしまうと、予想していたよりずっといいクルマだった。どのようにいいのかというと、オープンボディの美味しいところだけを味わわせてくれて、その弱点をほとんど感じさせない。つまりボディとシャシーが実にいい具合に仕上がっていて、ダイナミックな性能がかなり高いのである。
そこで僕の脳裏に浮かんだのが、現ベントレーCEO、ウォルフガング・デュルハイマーなる人物の存在だった。実はデュルハイマーさん、1年と少し前にベントレーのCEOに抜擢されるまでポルシェのヴァイザッハ研究開発センターにあって、ポルシェ全モデルの開発責任者の要職にあった人物であり、ポルシェの国際試乗会ではしばしば僕らと911の未来像などについて語り合った仲だった。そのデュルハイマーさん、移籍して1年でベントレーの生産車のドライビングキャラクターに明確な影響を与えることが可能なのかどうか、正確なところは分からないが、新型コンチネンタルGTCのハンドリングのシュアな手応えに、僕はデュルハイマー経由になるポルシェの影響を見たような気がしたのだった。
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