7割がディーゼル購入 三菱 パジェロに試乗!
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
パジェロの最大の売りはクリーンディーゼルエンジン。悪路での耐久性ではそんじょそこらのプレミアムSUVを足下にも寄せ付けない構造をもっているため、ウェイトは2トンを悠に超える。しかし高速道路を流れに沿って流す分には楽に10km/リッター台をマークする。88リッターという大容量燃料タンクとの組み合わせによる航続距離の長さは大いに魅力的だ。
エンジンをかけると、ガラガラというディーゼル音がはっきりと聞こえてくる。最近のハイテククリーンディーゼルは排ガスのクリーンさだけでなく音と振動の面でもディーゼルらしからぬ振る舞いを見せるが、パジェロのディーゼルは音と振動に限っていうと昔ながらのディーゼルそのものだ。もちろん、マフラーから黒煙の類は一切でないし、NOxの排出レベルもきわめて低い値に抑え込んでいるのだが、4250rpmでレッドゾーンが始まる低回転型であることを含め「ガソリンエンジンから乗換えても違和感はまったくない」という、最新ディーゼルによく使われる表現は当てはまらない。ガンガン回して走るよりも、わずか2000rpmで最大トルクを発生する圧倒的な低速トルクを利用し、1500~3000rpmぐらいを多用してゆったり走るのが、このエンジンの美味しさをもっとも上手く引き出してやる方法だ。
フットワークにも古さが目立つ。ステアリング操作に対するノーズの動きは緩慢で、ロールスピードも速め。緊急危険回避を想定した高速域での急ハンドルや、細かいコーナーが連続するワインディングロードはあまり得意ではない。また、良路での乗り心地はなかなかのものだが、大きめの段差に遭遇した際のバネ下のバタ付きと、ガツンという直接的なショックの封じ込めにも不満が残る。このあたりは高い悪路走破性とのトレードオフということなのだろうが、直接的なライバルとなるプラドをはじめ、ディスカバリーやトゥアレグといった欧州勢がオフロード性能とオンロード性能との折り合いをかなり高いレベルで付けてきていることを考えると、このジャンルのビッグネームであるパジェロにも、やはりもう一段階の近代化を求めたいところだ。
現行パジェロのデビューは2006年10月であり、現在6年目に突入したわけだが、円高等による開発費削減のあおりを受け次期モデルの開発は難航していると聞く。しかし、こんな時代だからこそ、パジェロのもつ高いブランド力を活かさない手はない。願わくば、デザイン、質感、オンロード性能、オフロード性能、環境性能といった各項目でライバルたちを凌駕する入魂の一台をリリースし、再びパジェロの名を世界に轟かせて欲しいものである。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
青島文化教材社からCT125ハンターカブ(JA65)完成品モデルが間もなく発売。色は現行最新カラーのターメリックイエロー車
JEEP ラングラーを一部改良。ラインナップを充実させ、車両価格を値下げ
フォルヴィア、人とくるまのテクノロジー展 2024に出展予定
中団から抜け出せないキャデラック。現状、優勝争いは「ほど遠い」とバンバー/WECスパ
コスパに優れたBYDドルフィンがさらにお得になっちゃうかも! 最大50万円の購入資金が当たる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」実施中
アネブルが水素エンジンモデルを「人とくるまのテクノロジー展 2024」に展示へ
千葉の「高速不毛地帯」に悲願の出入口が!? 東関東道「検見川スマートIC」計画は今どうなっているのか 国道357号の”鬼渋滞”緩和にも期待!?
フェラーリ、イモラの失態を“反省”/昨年より大幅に遅いラップタイム/今季初ソフトetc.【WECスパ木曜Topics】
巨大な“足場要塞”お見せします 上信越道の「岩塊撤去工事現場」6月公開 険しい現地は設備もスゴい!
マツダ新型「最上級モデル」初公開! FR×直6エンジンでめちゃ“楽しそう”! 日本販売も予定のビッグな「CX-80」は「CX-8」と何が違うのか
2.7億円ではポルシェ「959」はお高い? F1パイロットも歴代オーナーに名を連ねる渋色「コンフォート」はフルレストア済みのお買い得車!?
テオ・プルシェールがアロウ・マクラーレンと正式契約。インディ500を除く2024年インディカーの全戦に出走へ
どちらがお好み? コンパクトミニバン対決!「新型フリードvsシエンタ」注目ポイントはココだ
オラオラ系エアーに車中泊クロスター。ホンダアクセスの新型フリード用パーツがなかなかイケてる
【えっ、もう受注開始?】新型「フリード」今日から予約可! 6月の発売待ちは悪手。販売店ナマ情報
レクサスLM“3列6人乗り”ついに発売! 4人乗りと何が変わった? 1500万円でライバルは高級SUV
新型「フリード」は2連ラインLEDの未来顔! 「エアー」登場でまさかのステップワゴン方式に
【まさに次期マツダ6?】マツダが中国で発表した流麗な新型セダンの日本導入が“絶対にない”理由
新型「フリード」5月登場! 「シエンタ」も改良で大激戦。デザイン派かコスパ派かでお勧めが違う
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由