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ボクスタースパイダー! コイツは想像以上に・・・

クラシックなスタイルと徹底した軽量化

ボクスターというクルマ、よく考えてみると、ちょっと不思議な存在ではある。ミドエンジンという、レーシングカーと同じエンジンレイアウトを採用したピュアな2座スポーツカーでありながら、ポルシェのなかではリアエンジン4座の911シリーズの下のポジションに位置していて、「入門用ポルシェ」なんて呼ばれちゃったりしている。ところがここにきて、ポルシェにとって2009年最後のニューモデルとなる、ボクスタースパイダーなるクルマが登場。しかも、どうやらこいつは並みのボクスターではないらしい。

ボクスタースパイダーというネーミングは、なんだかイージーに名づけた感じがして、あまり感心しなかったし、クルマそのもののキャラクターもイマイチ明確に理解できなかった。ところが、ポルシェとして初といわれるアメリカ、カリフォルニアでのワールドプレミア国際試乗会に参加し、それに触れ、それに乗ったら、ネーミングのやり方なんかどうでもいいか、という気になった。そう、このちょっとお手軽につけた感じの名前を持つボクスターの変種、実は想像した以上に魅力的なクルマなのだった。

普通のボクスターとどこが違うのかというと、ポイントは2つ。そのひとつは、独特の形状の幌や、ヘッドフェアリングとスポイラーを加えたリアフードなど、まさにボクスタースパイダーの車名のとおり、550スパイダーに端を発する50~60年代のポルシェ製レーシングスパイダーのイメージを意図した、クラシックなスタイリングを持っていること。もうひとつは、そのソフトトップが手動式であり、リアフードがアルミ製であることが示しているように、かなり徹底した軽量化が施されたクルマであるということだ。

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