ボクスタースパイダー! コイツは想像以上に・・・
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:ポルシェジャパン
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:ポルシェジャパン
軽量化の内訳はというと、ソフトトップの電動開閉を止めて簡素な手動式に変更、それと組み合わせるフェアリングつきのリアフードをアルミ製に替えたことで合計21kg、左右ドアの外板をスチールからアルミ製に変更して15kg、燃料タンク容量をボクスターSより10リッター減らして7kg、スパイダー専用の軽量19インチ径ホイールで5kg、ラジオを省き、バッテリーを小型化して合計6kg、シートを軽量バケットタイプに替えて12kg、インテリアからドアポケットやカップホルダーを外し、ドアノブをテープに替えるなどして1kg、そしてさらに思い切ってエアコンを取り外して13kg。
それら減量分の合計は80kgになり、ボクスターSからその80kgをマイナスすると車重は1275kgになって、ボクスタースパイダーはポルシェの現行生産モデルで最も軽量なクルマになった。
その軽量ボディを走らせるパワートレーンは、ボクスターS用をパワーで10ps上回るケイマンS用の3.4リッター直噴フラット6を搭載、320psと370Nmを手に入れている。それと組み合わせられるトランスミッションはボクスターSと変わらず、6段MTもしくは7段PDKから選択できる。ただしいずれの場合も駆動系にLSDが標準装着されるのが、ボクスタースパイダーのキャラクターを物語っている。
結果として得られた動力性能は、MT仕様の場合で0-100km/h加速がボクスターSより0.2秒速い5.1秒、最高速はボクスターSよりむしろ7km/h遅い267km/hとされている。最高速が遅いのは、ポルシェ自身がスパイダーの幌の推奨最高速を200km/hとしているためで、267km/hという数字はオープン状態のものと推測できる。いずれにせよ数字を見る限り、80kgの軽量化は想像するほどパフォーマンスに違いを与えていない印象をうける。
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