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新型カングー先行試乗! 文化を味わうフランス旅

カングーとロマネコンティは似ている?

新型カングーでロマネコンティの畑を見に行く。そして、あわよくば1口飲む(笑)。

それが今回、私に課せられたミッションだが、かたや大衆的実用車の代表のようなクルマ、かたや1本高いと100万円はする王族御用達的なワイン。一見、取り合わせは不釣り合いだが、個人的にはとても良いマリアージュ(食い合わせ)だと確信している。

どちらも“文化を楽しむ”ということでは同義だからだ。ワインがその旨さ以上に、ぶどうが生まれた土地、畑の違いや、誕生年の天候をも楽しむものであるのに対し、特に日本でカングーに乗る人は、決してその広さや実用性だけを目的にそれを買うわけではない。

カングーに買って乗るという行為の奥底には、フランス人の生活を想定し、楽しむという要素が眠っている。日本人が考える実用車とは到底かけ離れたフォルム、いかにも「パリの石畳を想定しました」風のしなやかな足回り、「実はフランス人はケチ」という伝説を裏付けるそっけないインテリアには、現代のパリのワーカーの労働環境、田舎の農家の生活が如実に反映されている。

つまり、乗りながらフランス在住気分を味わい、世論を論じ、フランス人になりきっているのだ! 多少オオゲサではあるが…

というわけで新型カングーで、その本体すら買えそうなバカ高いワインが作られる現場を見に行くという行為は、意外に似てるし、どちらも凄く楽しいのだ。

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