BMW・135iクーペに試乗 野性味とジェントルと…
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:齋藤 正
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コンパクトなボディに高性能エンジンを搭載したスポーツモデルとなると、世の中にそう多くは存在しない。2シーターを除くとさらに絞り込まれ、FRでMT仕様が選べるとなると残るのはBMWだけ(ロータリーを含めればマツダ・RX-8も入る)だ。すぐに思い浮かぶのが3シリーズであり、その頂点に位置づけられるのはM3ということになる。ただ、3シリーズはDセグメントで最もコンパクトなボディを持つとはいえ、M3のボディ全長は4615mm(3シリーズは4525mm)に達している。それだけに、中には「コンパクト、と呼ぶにはどうもね……」と異論を挟む人がいても不思議ではない。
だが、2004年に日本市場に投入されたボディ全長が4240mmの1シリーズなら文句なしにコンパクト。しかも、こうしたクルマを望んでいた人が多かったことは、販売台数からも証明できる。BMWによれば毎年、8000台から9000台の1シリーズが販売されているとのこと。スポーティカーの販売台数としては、日本のメーカーもうらやむ数字だ。さらにいえば3シリーズの販売台数に影響を与えることなく、それはそれで数字は拡大しているのだから、こうしたキャラクターを持つクルマ市場を「BMWが独占!!」といっても大ゲサではない。
なおかつ、BMWは独占市場の拡大を狙って1シリーズにクーペを追加した。欧州ではすでに販売が開始され、3.0リッターの直6エンジンや2.0リッターの直4ディーゼルエンジンを搭載したモデルを用意。ところが、日本には3.0リッターの直6エンジンに高精度ダイレクト・インジェクション(直噴)パラレル・ツインターボを組み合わせて搭載した135iの1本勝負で攻勢をかけてきた。ボディがクーペになっても全長は4370mmとコンパクト。それに306psを発揮するエンジンを積むのだから、そのキャラクターはMモデルに迫るほど濃厚なはずだ。
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