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エスクード大幅マイナー! 下野康史は昔を懐かしむ

初代エスクードは“先駆者”

初代モデルの登場からまる20年、現行の3代目エスクードがマイナーチェンジした。べつに20周年に合わせて“ビッグ・マイナー”をやったわけではないだろうが、エスクードもハタチかと思うと、個人的に感慨深い。ぼくもフリーになってから20年なのだ。息子もハタチだ。

そんなことはどうでもいいことだが、でも、88年にデビューしたエスクードは、スズキにとって、また日本の自動車シーンにとってもなかなか重要なモデルだった。トヨタRAV4が出たのは94年、ホンダCR-Vは95年。現在のクラス・トップセラー、日産エクストレイルは2000年生まれである。つまり、エスクードはシティ・クロカンとかライト・クロカンとか呼ばれるこのクラスの先駆者だったのだ。

88年といえばバブル景気の真っ只中である。「なんでもあり」と言われたその当時でも、初代エスクードの存在は新鮮だった。4WDイコール「泥まみれ」のイメージをメーカーも払拭したかったのか、プレス試乗会で広報マンが「あんまり激しいダートへは行かないでくださーい!」と声を張り上げていたのを思い出す。カッコもよかった。90年にロング・ホイールベース5ドア・モデルの“ノマド”が出たときは、ちょうど自動車人生の「人をいっぱい乗せる期」にあったので、本気で心動かされたものである。

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