新型コンパクトミニバン セッテ&ルミナスの実力
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:小林 俊樹
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「2人目デキたら3列シート」が私の持論である。多くの子育てファミリーのカーライフを見聞きし、また実妹が3児の母となる過程を傍らで見守ってきた実体験からも、そう確信している。ママたちが口を揃えて言うことには、「子供が1人だけの時と、2人に増えたのとでは、何もかもがまったく違う」。その“何もかも”の中でカーライフに関する主な点を挙げると、まず荷物が多すぎて乗りきらない。チャイルドシートが2つになるから、リアシートはぎゅうぎゅう。祖父母などゲストを乗せられない。毎回使う荷物なのに積みっぱなしにできない……などなど、2列シートのクルマに限界を感じてくるのだそうだ。
その一方で、こんなママたちもいる。ミニバンへの憧れはあるものの、それまで軽自動車やコンパクトカーしか運転したことがないために、大きなクルマの運転に不安があるという。維持費などの経済的な負担が大幅に増えるのも困るし、家の前の道路や車庫が狭いので物理的にミニバンは無理、というケースもある。こうした事情を踏まえて、ママにとって理想的なミニバンとは何か? を考えると、ボディサイズと排気量はできるだけ小さく。室内はできるだけ広く。価格がリーズナブルで、誰にでもラクに運転できるミニバン、ということになる。
そう、すでに皆さんお察しの通り、パッソ セッテ/ブーン ルミナスはまさに、そんなポジションに踊り出てきたクルマだ。「ちょっと待ってよ、シエンタがあったじゃん。フリード売れてるじゃん!」という声が聞こえてきそうだが、それもごもっとも。しかし日本市場は今、軽自動車とコンパクトカーとミニバンで販売台数の7割以上を占める。軽&コンパクトがどんどん細分化されていったのと同じように、ミニバンもさらにきめ細かいラインナップが求められている状況だ。
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