新型コンパクトミニバン セッテ&ルミナスの実力
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:小林 俊樹
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メーターやオーディオ、エアコンといった機能がすべてインパネセンターに集約される運転空間は、その開けた視界といいアイポイントといい、かなり馴染みやすい。シートリフターとチルトステアリングが全車標準というのも、女性の運転しやすさをしっかり考えてくれていると感じる。質感は決して高くはないが、大型2眼メーターやゲート式のインパネシフトなど、男性の満足感もおろそかにはしていない。そして街中へと走りだしてみると、これが本当にコンパクトカーの延長のような運転感覚で驚いた。後ろに2列もシートがあることなど、すっかり忘れてしまうほどだ。
パワートレインはbBと共用の1.5リッター+4速ATで、もともと低中速トルクを強化しているエンジンということもあり、発進も加速も軽快そのもの。とくに60km/hくらいまでの加速がスムーズなので、ちょくちょく停まるような場面でもかったるさがない。ステアフィールはややおっとりしており、強めの加速の時はどうしてもノイズが大きくはなるが、大事な家族を乗せてむやみに飛ばすことなどあってはならないし、ちょうどいい味付けなのだと思う。
ただコンパクトカーから乗り替えて違和感を覚えるとすれば、3列目のヘッドレストが飛び出ているために、後方視界があまり良くないこと。車庫入れに不安を感じる人も多いだろう。その点をサポートする装備として、オプションでカラーバックガイドモニターが用意されている。また、ドライブ中は子供の好きなDVDを流してご機嫌で過ごしてもらう、というファミリーも多いはず。このクラスでは珍しい、ワイヤレスヘッドホン付きのリヤエンターテインメントシステムが選べるのも魅力的だ。
こうして見てくると、セッテ&ルミナスは結果として、ミニバンへのトライに二の足を踏んでいたユーザーに最も身近な、現実的な選択肢を生んだことがわかる。2列シートで奮闘しているママのストレスには、3列シートのゆとりが特効薬になるはずだ。
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