新型レンジローバースポーツのおススメは最上級V8モデル。ドイツ車とは一線を画す控えめな趣味の良さが魅力
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏 39
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏 39
>>レンジローバースポーツの価格やスペック情報をチェックする
JLR(ジャガー・ランドローバー社)は地元で毎年5月に開催されている「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で10年ぶりにフルモデルチェンジした「レンジローバースポーツ」のワールドプレミアを行った。ここ数年自動車メーカーは一般的なモーターショーをスルーしており、BMWもここで「M3ツーリング」を発表している。
前置きはともかく、新型「レンジローバースポーツ」はMLA(縦置きエンジンレイアウトのモジュラーアーキテクチャー)をベースにした新設計ボディをもち、サイズは全長4946mm×全幅2047×全高1821mm、ホイールベースは2998mmへとわずかながら大きくなっている。
シンプルな台形ボディを継ぎ目のないフラッシュサーフェスで包み込んだエクステリアはどこから見てもレンジローバーだ。両脇に細長いLEDヘッドライトをレイアウトしたグリルは、昨今のトレンドとは反対に旧モデルより小さく細長くなっている。リアエンドもフロントに呼応して車幅一杯に細長いフィニッシャーと、その両脇にリアライトが繋がっている。
ダミーのアウトレット風ディフューザーも見当たらない。ここ数年ドイツプレミアムブランドが中国市場を意識してアグレッシブなグリルや抑揚の大きなサイドパネル、そして凹凸の激しいリアの造形を与えているのに対して、控えめな趣味の良さを貫いているのは清々しいほどである。また、レンジローバーファミリーの各モデルを極端に似せず、ある程度の個性をもたせているのも好感が持てる。
>>レンジローバースポーツの価格やスペック情報をチェックする
>>レンジローバーの価格やスペック情報をチェックする
インテリアもエクステリア同様に控えめで、コックピットの13.7インチモニターと中央のタッチ機能付き13.1インチのモニターが端正に並んでいる。本革を減らして高品質ウルトラファブリックを採用したシートや内張りなどの材質や仕上げはもちろん第一級で、ロンドンのサヴィル・ロウで作られるキングスマンのオーダーメイド紳士服のようである。また、延長されたホイールベースによってリアコンパートメントは旧モデルと比べると膝部分で31mmのスペースが生まれている。
3世代目にあたるこのレンジローバースポーツには以下のようなパワートレーンが搭載されている。
プラグインハイブリッド仕様
P440e|3L直列6気筒|440PS/620Nm
P510e|3L直列6気筒|510 PS/700Nm
ガソリンエンジン仕様
P400|3L直列6気筒+48Vマイルドハイブリッド|400馬力/550Nm
P530|4.4L V8ツインターボ|530馬力/750Nm
ディーゼル仕様
D250|3L直列6気筒+48Vマイルドハイブリッド|249馬力/600Nm
D300|3L直列6気筒+48Vマイルドハイブリッド|300馬力/650Nm
D350|3L直列6気筒+48Vマイルドハイブリッド|350馬力/700Nm
(いずれもドイツ仕様)
試乗したのはP510e、P400、そしてP530の3モデルで、当然ながらそれぞれ個性に富んだパワープラントである。ただし、今回もっとも好感を持てたのはV8エンジンを搭載したトップモデルであった。
このエンジンはBMW製の4.4L V8ツインターボで、「M850i」に搭載されている「N63」型である。エンジンルーム形状に合わせてオイルパンなどのモディファイは行われているが、出力とトルク値は530馬力、750Nmと変化はない。このエンジンの特性はターボのように低回転域からからトルクが盛り上がるタイプではなく、スロットルペダルに呼応してパワーが淀みなく沸き上がることだ。
走り出すとまず感じるのは剛性アップされたボディがもたらすガッチリした感触を伝えるシャシーで、ステアリングホイールを大きく切り込んでもボディ上屋は遅れることなく姿勢を変える。さらに新採用の最大切れ角7.3度に設定された後輪ステアと電子制御のロールスタビライザーによってクイックで安定性の高いスポーティなハンドリングが楽しめる。
ドライバーの嗜好、路面状況、あるいはナビデータによるコーナーやアップダウンなど道路状況を取り入れてダンピングを可変制御するダイナミックエアサスペンションはラグジュアリーSUVらしい快適性と同時にスポーティなドライバビリティを披露してくれた。
このV8に続いて試乗したPHEV「P510e」は38.2kWhの電池を搭載、70マイル(約112km)のEV走行が可能だ。走り出すと1000rpm付近からトルクが盛り上がり、他の交通をリードする勢いだ。0-100km/h加速は5.5秒、最高速度は150mph(242km/h)と2.74トンのSUVスポーツの名に恥じないもので、ウイークデーのダウンタウンへの通勤と週末のアウトドアライフを満喫するには最適な選択だろう。一方、P400は身軽さが売りだが“スポーツ”に相応しいダイナミック性能はやや劣るエントリーモデルであった。
この3台に中でのおススメはハイエンドスポーツSUVに相応しいパフォーマンスを発揮するV8搭載のトップモデルP530である。ドイツで予約注文をした顧客の30%はV8選択していると言われるがその判断は正しいと思う。
なお、JLRジャパンは今年5月から受注を開始しており、価格は1068万円からと発表されている。
<日本導入モデル>
・S|3L直6ディーゼルMHV|1068万円~
・ダイナミックS|3L直6ディーゼルMHV|1119万円~
・ダイナミックSE|3L直6ディーゼルMHV|1192万円~
・ダイナミックHSE|3L直6ディーゼルMHV|1296万円~
・オートバイオグラフィ|3L直6ディーゼルMHV|1457万円~
・ファーストエディション|3L直6ガソリンMHV|1604万円~
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
【クルマら部】「ポルシェ911」クルマ愛クイズ!全4問・解答編
昭和の香り残す街に130台のクラシックカー…青梅宿懐古自動車同窓会2024
三菱「新型SUVミニバン」公開! 全長4.5m級ボディדジムニー超え”最低地上高採用! タフ仕様の「エクスパンダークロス アウトドアE」比国に登場
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
【SUVだらけでお腹いっぱい】世間に流されず自分らしい車を探し出すための、愛車の「因数分解術」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!