【信じる者は救われる】貼るだけで“燃費向上”や“静電気除去”は本当か？ 気になる「オカルトパーツ」の真偽に迫る

画像：アフロ

貼るだけで“燃費向上”の真偽

ある通販サイトで販売されていた商品は、エンジンルーム内のヒューズボックスに貼るだけで、燃費だけでなく加速や安定性にも効果があるとうたっていました。

その効果の根拠としては、「静電気除去効果」と「遠赤外線によるイオン効果」でエンジンルーム内の空気が“活性化”し、燃焼効率が上がるという説明がされています。

製品は10cm×6cmのアルミニウム製プレートで、独自の化学処理が施されているとのこと。価格は約6000円ですが、もし説明どおりの効果があるなら、コスパはかなり良さそうにも見えます。

しかし、自動車用品に詳しいある関係者は「科学的な根拠があるものではない」と指摘します。

「アルミニウムに静電気除去効果があるのは確かですが、それで『空気を活性化』するという説明には科学的根拠がありません。そもそも『活性化』という言葉自体が学術用語ではなく、何を意味するのかが不明です。言葉自体があいまいで、何を意味しているのかが明確でないのが問題です。

たしかに、エンジンの燃焼効率を向上させることができれば、燃費向上や走行性能の向上が期待できると思います。ただ、なぜ空気が『活性化』することがエンジンの燃焼効率向上につながるかは不透明であり、科学的な根拠があるとは言えません。

この手の製品には、科学的な裏付けがないものが多いのが現実です」

実際に2025年1月には、同様に「貼るだけで燃費が良くなる」とうたっていた商品が、合理的根拠が認められなかったとして景品表示法違反で課徴金納付命令を受けたという事例もあります。