新型BMW X5、ディーゼルターボの走りが凄い
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
ディーゼルとは思えない軽快な回転フィールと同じぐらい印象的だったのがフットワークだ。2トンを超えるSUVでありながら、とにかく動きが軽快なのだ。そんな印象を強めているのがアシスト量を強めにとった軽いステアリング。フリクションやゴムを捻るような弾性感、あるいは粘り気といった要素を排除しているため、ステアリングに軽く力を入れるだけでクルマがスッと軽快に反応する。
とはいえ、指1本から2本分といったわずかな操舵量から大舵角にいたるまで、とにかくスムースかつ素直に反応するため、扱いづらさや過敏な印象はない。切り始めの正確性がなにより求められる下りの高速コーナーでも狙ったラインを正確にトレースしてくれたことが何よりの証明だ。ただし高速道路を走っているときなどは、中立付近の締まりがもう少しあった方がより安心感が増すだろう。
乗り心地も上質だ。都市高速によくある路面の継ぎ目もあっけないほどスムースに乗り越えていく。試乗中、さまざまな路面を走ったが、尖ったショックを伝えてきたり、タイヤがバタついたりすることは最後までなく、常にマイルドな当たりとフラットな姿勢を保ってくれた。
サイズは先代と比較して全長が50mm、全幅が5mmのプラスだが、嬉しいのはタイヤの切れ角を増すことで最小回転半径を6.4mから5.9mへと小さくしてきたこと。狭い場所での取り回しは先代より明らかに向上している。
メルセデス・ベンツのMクラスやレンジローバースポーツ、ポルシェ・カイエンなど、プレミアムSUVマーケットには魅力的なモデルがひしめき合っている。そんななか「軽快なドライブフィール」と「ディーゼル」という二つのキーワードで絞り込みをかけたとき、もっとも上位に表示されるのが新型X5だ。
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