注目の「自動運転」、各メーカーが考える未来のクルマ社会とは?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:アウディ ジャパン
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:アウディ ジャパン
実は自動運転のRS7は念の為コース端から数10cmはマージンを取っていたというから、その影響はあるだろう。また、走りはとにかく正確だから、これが5周あるいは10周の平均タイムでという話だったら、結果は解らない。
思い出したのは2006年、筆者はVWのテストコースで自動運転のゴルフGTIと、まさにこの時と同じようにパイロンコースでタイムアタック競争をして、やはり僅差で勝利したということ。乱暴に言ってしまえば、速く走るという意味でのあれからの進化は劇的と言うほどではない、とも言える。おそらくは未だ100%の解析は不可能なタイヤという物体のことを完全にデジタルでシミュレーションできるようになった時、人間を完全に置き去りにするに違いない。
ともあれアウディは、このクルマで自動運転のための肉体をつくり、反射神経を鍛えている。一方で、冒頭に記したシリコンバレー~ラスベガス間を走行した自動運転車は、道路、信号、標識や自車周辺360°の車両や歩行者などを認識し、それを元にどのように走行するか判断する、つまりは頭脳を鍛えていると言うことができる。
アウディの描く自動運転の未来は、これらの交わった所にある。人間のような判断、認知が可能になり、人間以上の操縦能力と反射神経が備わった時、完全自動運転の世界が見えてくる。もっとも、それは2030年以降になるだろうと言われているが…。
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