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レグノシリーズ新型「GR-XII」試乗 摩耗しても静かなタイヤを目指した

最もナチュラルなマッチングを示したのはクラウンだった

結論からいえば、一般道と高速道路を試乗した印象では、新型はコンフォート指向といえる。例えば日産 フーガ。純正タイヤでは固めの乗り味だが、245/50R18という純正同サイズの新型レグノを装着すると、ソフトでマイルドな乗り心地に変化する。この変化は好ましい方向のマッチングだ。高速域での素早い操舵時は挙動遅れを少し感じるが、不自然ではない。しっかりした手応えと直進性が良好で走りやすい。

一方、メルセデス E200とのマッチングはどうか。225/55R17という純正同サイズの新型レグノを装着。ドイツ車らしいしっかり感は薄れるが、低速域のゴツゴツ感は大きく減少して乗り心地が良化した。ドイツ車のゴツゴツを嫌うユーザーは少なくない。その場合、ソフトなレグノは良い選択肢になる。

最もナチュラルなマッチングを示したのはクラウンだ。215/55R17という純正同サイズの新型レグノは、走りの違和感が最も小さく、ほどよくソフトで快適。静粛性はすこぶる優秀で、プレミアム感が引き立つ。

ホンダ フィットではエコピアNH100Cとの比較を実施した。サイズは185/60R15。新型レグノはエコピアより路面の当たりがマイルドで、段差のショックも小さく、すべて真綿を1枚追加したかのように上質だ。手応えはしっかり重め。コーナリング時の剛性はエコピアより高く、走りと乗り心地の両面でレベルが向上する。手応えは接地形状が前後に長いイメージで重い。これがレグノか、という重厚感だ。少し慣れが必要かもしれない。

コンパウンドやパターンデザイン、形状まですべて変更した新型の開発は苦難の連続だったと開発責任者は語っていた。パターンノイズ低減や低燃費化だけでなく、ロードノイズも抑制、耐摩耗性なども向上した。マイルドな乗り心地と静粛性を求める場合は、見逃せないニューモデルといえる。

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