VWパサートにパワフルさが魅力のディーゼル追加。選択肢があることが重要
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
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ディーゼルエンジン搭載モデルは、同等の装備のガソリンエンジン搭載モデルに比べ割高なのだが、契約時に一度だけ感じた大きな痛みは忘れ、給油の度の小さな喜びは記憶として積もり積もっていくのが人間というものだ。トータルコストでエンジンが高かった分を燃料代で取り戻せるかどうかはユーザーの累計走行距離次第だが、ハイブリッド車同様、数万キロ程度では難しい。ディーゼル車のほうがガソリン車よりも体感的にパワフルなので、そこに価値を見出す人であれば話は別だ。
日本における外国メーカーの輸入車販売台数の約2割がディーゼル車だ。しかし欧州では(ここのところ減少傾向にあるとはいえ)3~5割に達する。この差は何か。いくつか原因があって、ひとつは都市部を中心に、人々がかつてのディーゼル車が発したPMに由来する健康被害にずいぶん悩まされたこと。過去のディーゼル車は堂々と黒煙をモクモク排出した。現在販売されているディーゼル車はとっくに例外なくクリーンなのだが、人々の印象がアップデートされるのには時間がかかる。
もうひとつは、日本はユーザーの平均走行距離が非常に短く、また平均速度が低いため、ディーゼルのメリットを感じにくい市場だということ。そういう市場で真価を発揮するハイブリッド車の人気が高いというのも関連した理由のひとつだろう。
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