新型SAI、“高級版プリウス”以上の意欲作！

実は現代版プログレだった!!

「私、実は前にプログレ作ってたんです」と加藤さん。聞けば聞くほど分かってきたのは、このSAIの本当の由来だ。その語源たる、才能の「才」とか彩りの「彩」のイメージが逆に混乱を誘っていたともいえるが、このクルマの基本というか、概念はプログレにある。

プログレとは、1990年代に作られたトヨタの意欲作で、目指したのは「いまだかつてない小さな高級車」。当時5ナンバーサイズで、しかし内装はクラウン、セルシオ級という不思議なバランスを持ち、正直、爆発的には売れなかった。だが、「プログレを下取りにしてプログレを買う方もいらっしゃいました」というほどの異様な人気を誇ってもいたのだ。

そう、SAIはある意味、現代に蘇ったプログレ…を狙って作られたのである。だから、当初計画はハイブリッド専用車じゃなかったが、「なんの為に小さいのか」→「エコでしょう」、「クラウンを卒業した人が乗るクルマ」→「じゃハイブリッドでしょう」となって、プリウスの骨格を使うことになったわけ。