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BMW初のフルサイズSUV「X7」のプロトタイプに試乗した

レーザー・ヘッドライトやOLEDのリアコンビランプも用意

今回は12カ月後に発売を控えたX7の開発真っ只中のプロトタイプに、スパータンバーグで実際に試乗することができた。会場となったホテルの駐車場に並べられた試乗車は、まだ車両全体にカモフラージュが施された、いかにも開発中といった趣きで、パワートレインやシャシーが異なる6台が用意されていた。この日、ヨーロッパや北米から集まったジャーナリストは12名。各試乗車にはジャーナリスト2名と開発エンジニア1名の計3名が同乗し、X6の先導でスタートした。

エクステリア、インテリア共に厳重にカモフラージュが施されていたため、ディテールを確認することは叶わなかったが、デザインは昨秋のコンセプトカーから大きく変わっていないようだ。縦方向に長い大きなキドニーグリルの両側に、細身のヘッドライトが翼のように繋がった特徴的な顔つきや、水平方向と垂直方向を強調したラインや面がボディ全体に見て取れる。レーザー・ヘッドライトやOLEDのリアコンビランプも用意されるようだ。アメリカ・ブランドのフルサイズSUVにも負けない、先進的でインパクトのあるルックスが期待できそうである。

12.3インチの大型ディスプレイを用いたメーターパネルや、こちらも12.3インチの大型タッチ式インフォテインメント・ディスプレイを備え、新しいマルチファンクション・ステアリング・ホイールを装備したインパネ周りも上質な印象である。センターコンソールには、クリスタルを用いた高級感溢れるシフトセレクターもおごられ、ラグジュアリーな雰囲気を強調していることがわかる。シートサイズも余裕たっぷりで、大柄な男性でもゆったり座れる。シートレイアウトは、2列目に3人掛けのベンチシートを備えた2−3−2の7人乗りと、2列目が2脚のキャプテンシートとなる2−2−2の6人乗りが用意される予定だ。

全長約5.1m、全幅約2.0m、全高約1.8m、ホイールベース約3.0mという大柄なボディを持つX7は、「X5」の大型版というよりは、技術的には、カーボン素材は用いていないが、アルミニウムや高張力鋼板を多用した軽量な新世代アーキテクチャーのCLARを採用している現行7シリーズに近い。プロジェクト・リーダーのDr.ヨルグ・ヴンダーが、「SUVの姿を持つ7シリーズと言っても良いかもしれません」と語るほどである。電源は48Vではなく12Vだというが、ドライバー・アシスト・システムに関しても、7シリーズと同様の内容になるという。

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