超軽量ガヤルド・スパイダー、異次元の加速！

超軽量ガヤルド・スパイダー、異次元の加速！

■バリトンサウンドと獰猛な加速 [3/6]

さて、アルカンタラとカーボンに包まれたコクピットに収まり、バックスキンのスポーツステアリングホイールの感触を楽しみながらイグニッションキー（驚くべき事にこのスーパースポーツカーにはスターターボタンが存在しない！）を回すと、後方からやや周波数の高いメカニカルな音を伴ってV10特有の低い、そして腹に響くようなバリトンがパッセンジャーの耳に直接届く。

バルクヘッドやリアウィンドーというフィルターを通さないサウンドはスパイダー・ドライブの特権でもある。ステアリングコラムから水牛の角のように突き出たパドルの右を引くと軽いショックと共にローギアにエンゲージする。

黒ダイアのような光沢を持ったセンターコンソールにあるドライブ・モード・セレクト・スイッチをオートマチック（A）に選択しているにも拘らず、スロットルペダルに対するエンジンの反応はまさに禽獣に噛み付かれるような鋭いもので、自重わずか1.5トンに満たない4.3メートルのスパイダーボディは弾かれたようにダッシュする。