VWティグアン・オールスペースはクラス大本命の魅力的なパッケージング(※修正あり)
掲載 更新 carview! 文:竹花 寿実/写真:Kimura Office
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今回デンバーで試乗したのは、最高出力137kW(186ps)、最大トルク300Nmの2.0TSIを搭載した、北米における最上級グレードであるSELである。走り出してまず感じたのは、ニュー・ティグアンとは似ても似つかないほど、とにかく乗り心地を重視した味付けとなっている点だ。シャシーはとてもソフトなセッティングで、確かに乗り心地は良いが、スポーツ・モードでも大きくロールする。ハンドリングもとても大らかである。加速も正直言って鈍く、1660kgに増えた車両重量を意識せずにはいられない。
このような乗り味は、VWが北米の消費者嗜好に合わせた結果で、北米仕様特有のものである。ヨーロッパを含むその他の市場向けには、よりスポーティな味付けになるそうだ。北米仕様は発進加速時の滑らかさを重視したためトルクコンバーター付き8速ATを搭載しているが、その他の市場向けは7速DSGが標準となる。
また、エンジンも北米向けとは異なり、ヨーロッパ仕様は132kW(180ps)と320Nmを発揮する2.0TSIや、110kW(150ps)の1.4TSI、110~176kW(150~240ps)の3種類の2.0TDIが用意される。
ヨーロッパ仕様に乗ってみないことには、走りについてはなんとも言えないが、ティグアン・オールスペースのパッケージングはかなり魅力的だ。確かにそれほどコンパクトとは言えないが、パッセンジャー・スペースやラゲッジの余裕は特筆に値する。パッケージングに関してはクラスの大本命が登場したと言えるだろう。
なお、ティグアン・オールスペースは、アメリカでは2万5345ドル(約280万円)からで、フルオプションでも3万7550ドル(約415万円)と、かなり戦略的な価格設定となっている。11月に発売となるヨーロッパでは3万ユーロ(約390万円、1.4TSI搭載モデル)からとなる見込みだ。
※2017年8月16日追記
本記事では掲載当初「日本へは来春以降に上陸予定」という記者独自の取材情報を載せていましたが、フォルクスワーゲン グループ ジャパンより、「ティグアン・オールスペース」の日本導入は現在未定との指摘を受けたため、本文内容・ページ見出しを修正しています。
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