【好調ステランティスの象徴】アルファの入門SUV「ジュニア」がファンなら即決モノの完成度
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 11
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 11
前置きが長くなったが、試乗したのは7月19日に発表されたばかりの「ジュニア ヴェローチェ」で、ジュニアのBEVモデル「エレットリカ」の最上級グレードとして「4C」や「8C」、「ジュリアGTA」などを手掛けたチームがダイナミック性能をまとめている。※ジュニアには1.2L 3気筒ガソリンターボ+48Vマイルドハイブリッドを搭載するエンジンモデルの「イブリダ」も設定。
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エクステリアはアルファの伝統である真っ赤なボディに、フロントのダミーラジエターの中央にはミラノ市の紋章をアレンジした伝統の盾形グリルがシンボリックに刻まれている。
インテリアはヘッドレストにアルファのエンブレムがあしらわれた赤いステッチ入りアルカンターラのスポーツシート、そしてドライバーの正面には双眼鏡のような2本の筒状のフードをもつデジタルメーターが、アルフィスタには堪らないノスタルジックな雰囲気を醸し出している。
フロントに搭載されるモーターの最高出力は280ps、最大トルクは345Nmを発生する。0-100km/hは6秒、最高速度は200km/hとこのクラスのBEVとしては異例なほどスポーティな性能をもつ。搭載されているリチウムイオン電池の容量はネットで50.8kWh、カタログ上の航続距離は460kmだ。
空車重量1635kgのボディに対して280馬力は十分以上のパワーで、ちょっと踏み込んだだけでデジタルメーターの数字が踊るように上昇、ストレートでとりあえず130km/hの巡行に入る。
標準グレードよりも25mmローダウンしたスポーツシャシーは床下のバッテリーによる低重心化も効いて安定した走りを見せる。また350mmのディスクブレーキはコーナー手前のハードブレーキングでも音を上げることはなかった。
アルカンターラのステアリングホイールを介しての精緻でスポーティなハンドリングは背の高いSUVとは思えないほどスポーティで「アルファロメオ」の名に恥じない。特にタイトなコーナーでのフロントに搭載されたトルセンデフの働きは自然でスムース、特筆に値する。
ジュニアのドイツでの価格はベースモデルで3万3895ユーロ(約576万円)。今回テストしたジュニア ヴェローチェは4万8500ユーロ(約825万円)とそれなりに高額だ。それでも190馬力の「メルセデス・ベンツ EQA」(ベース価格5万778ユーロ、約863万円)よりも安いのは大いに魅力的で、アルフィスタであれば即決だろう。※1ユーロ=170円で計算。
ここ数年のステランティスのマーケティングのダイナミックさには驚く。欧州ナンバーワンのVWが廉価版の「ID.2」発売にモタモタしているうちに、今回紹介した「ジュニア」、そして「ランチア イプシロン」のような多くの魅力あるコンパクトBEVを続々と世界市場に送り出しているのだ。
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こうした魅力あるBEVのうちジュニアは日本に導入されるものの(BEVは確定。マイルドHVは現在未定)、残念ながらイプシロンの導入は難しいと言われている。日本のEV市場がガラパゴスにならないためにも、インポーターには今後も幅広いモデルの導入を検討してほしいと願う。
(終わり)
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