SLS AMG 海外試乗! AMGは新世紀へ向かう
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ダイムラーAG
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SLRマクラーレンの生産終了と入れ替わるように登場しただけに、実質的にはその後継車種とみられているSLS AMG。だが、開発陣はあまりそう思って欲しくはないようだ。このモデルはエンジンも車体もすべてをAMGが造り上げた初めてのオリジナルカーであり、彼らはSLRマクラーレン以上にピュアなスポーツカーと考えているという。
高価なカーボンボディを採用して5000万円~7000万円もしたSLRマクラーレンに対して、アルミスペースフレーム構造をとったSLS AMGは2000万円台というグッと身近(!?)な価格に落ち着いているが、それでもピュアスポーツを自負しているのは、何よりも運動性能を第一に考えて構築されているからだ。
エンジンはC63AMGなどにも搭載されているV8 6.3リッターがベースだが、全面的な改良が施されて約9%パワーアップ。また、ドライサンプ化によって低い位置への搭載が可能になっている。トランスミッションは他のAMGモデルのようにメルセデスの7G-TRONICベースではなく7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)だが、これもトランスアクスルによる重量配分の適正化が採用の一番の理由だという。前後重量配分を47:53と理想的なものとし、なおかつエンジン、ミッションという重量物の大部分が前後車軸の内側によせられ、しかも低重心としている。車両重量は十分に軽量な1620kg。さらに、ロングホイールベースにワイドトレッドといったAMGが理想とするパッケージがまず先に決定されたのだ。
SLS AMGの最大の特徴と思われたガルウイングも、じつは後から採用が決まったという。AMGとメルセデスのエンジニアおよびデザイナーが協議を重ねているなかで、たまたまその場にあった300SLを見て「ディメイションが近いから、このガルウイングというアイデアを採り入れてみてはどうか?」という話になったのだそうだ。
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