ライトはジムニー用!? 新型「スペーシアギア」のデザイナーが仕込んだ「言われないと気付かない遊び心」
掲載 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹 24
掲載 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹 24
「ハスラー」も軽トールワゴンのクロスオーバーモデルとして新ジャンルを切り開いたわけだが、スペーシアギア然り、スズキは果敢に新たなジャンルに挑戦しヒット作を生み出してきた歴史がある。デザイナー陣にそのことを聞いてみると、あくまで私見と前置きしつつ次のように答えてくれた。
「軽自動車なので生活に寄り添うということは特に意識をしていて、良い意味で“クルマらしさ”が薄い車種も出している。普通車だとステータスや定番を意識するのかもしれないが、軽自動車が多いスズキは、ユーザーの個性に合わせ生活に寄り添ったモデルを作れる土壌にあるのかもしれない」
デザインチームも若手が活発に意見を出し合い、ベテランがそれを受け入れてくれる土壌があるという。ジムニー然り、ハスラー然り、新型スペーシアギア然り、見ているだけでどこかワクワクするような雰囲気がクルマから漂ってくるのは、スズキのアットホームな風土とデザイナー陣のマインドによるところのようだ。
「(軽自動車なので)コストもシビアですが、楽しいクルマなので我々もワクワクしながら色々と考えて開発できました」
ヒット作の2代目の開発はどうしても守りに入ってしまうもの。しかし新型スペーシアギアは、先代の良さを上手に活かしつつ、それでいて一目で新しくなったのがわかる上手なモデルチェンジを遂げたように思う。N-BOXとの熾烈な販売合戦を繰り広げる中、スペーシアギアがどれだけ数字を積み上げられるかにも注目だ。インタビューの最後、カラー担当が漏らしたふとした言葉が印象的だった。
「日常の中でオーナーのテンションの“ギア”を上げてくれる、そんな存在になってほしいですね」
(終わり)
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