ガソリン激高時代の救世主! 新型ライズ/ロッキーの魅力はハイブリッドだけではなかった
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:編集部 123
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:編集部 123
試乗してみると、走り出しの動きは日産のe-POWER搭載モデルに近い。というかモーター駆動車の走り出しはどれも似たような感じで、スムーズで力強い。そこから速度を増していく過程で変速がないのはモーター駆動車の大きなメリットだ。BEVの場合、ここまでの動きをスーッと静かにやってのけるのだが、シリーズハイブリッド車だとしばらくしてエンジンがかかり、音と振動を発する。そのタイミングがノートよりも早い。音と振動の伝わり方についても、ノートが比較的よく抑え込んでいるのに対し、ライズは正直に乗員に伝えてくる。不快というほどではないが、快適なわけでもない。
ノートだって高い負荷をかけるとエンジン回転数が高まってうるさくなるが、ある程度まではエンジンの回転数を低く抑え、また回転数の変化を減らし、極力一定の回転数で回すのに対し、ライズのエンジンはまるでエンジンで駆動しているかのように、アクセルペダルの操作に連動し、低負荷では低回転で、高負荷では高回転で回る。これもバッテリーの電力量の違いによるものだ。
音と振動に慣れてしまえば、ライズのe-SMART HYBRIDはよく走る。モーターの最高出力は106ps、最大トルクは170Nm。1060~1070kgの車体を実用的に走らせるには十分だ。伸びやかな加速を楽しめるわけではなく、ある程度速度が乗ってくるとアクセルを踏み続けても加速は鈍る。例えば高速道路のゲートから100km/hに達するまで全開加速をすると、最初にe-SMART HYBRIDのクルマがリードし、おそらく途中のどこかで従来の1.0Lターボ車が抜かすはずだ。
アクセルペダルの踏み加減によって加減速をコントロールできる、いわゆるワンペダルドライビング機能が、このクルマにも備わっている。その機能のトヨタ/ダイハツ版の名称は「スマートペダル」。アクセルオフで強い減速を得られるので、ストップ&ゴーを繰り返す混み合った一般道ではありがたい。嫌いな人はキャンセルすることもできる。停止寸前にクリープ状態に切り替わるので、完全停止させるには必ずブレーキペダルを踏む必要がある。
都内の一般道と首都高を50分間走行し、車載燃費計は24.5km/Lと表示していた。カタログ燃費は28.0km/L。
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