BMWの巨艦SUV「X7」ようやく登場。後発だけに充実した装備と完成度
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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まず、X7のサイズだが全長×全幅×全高はそれぞれ5151×2000×1805mm、ホイールベースは3105mmとアウディ Q7よりもひと回り大きく、メルセデス・ベンツのトップSUVである「GLS」に近い。
初対面の印象は不思議なことにGLSのようにデカく感じないし、威圧的でもなかった。それはおそらくキドニーグリルやブルー&ホワイトのエンブレムがBMWモデルの中ではもっとも大きくなり、同時に横長で細いヘッドライトユニットが比較的に高い位置に、水平に伸びているなど、全体的な調和がとれているためと思われる。
キドニーグリルはついに左右が繋がり「モノキドニー」と改名された。ちなみにこのキドニーグリルの由来は今から30年ほど前、まだラジエターが剥き出しの頃に、高性能エンジンを搭載したBMWは冷却面積を大きく取らねばならなかった。ところがそうなると空当然気抵抗が大きくなる。そこで中央を折って左右に分けたのだが、その形が腎臓に似ていたのでのキドニー(kidney)と命名されたのだ。
話を戻そう。左右の切れ長のリアコンビネーションライトを一本の水平なクロームラインで繋いだ結果、リアビューもスッキリしており、背の高さもあまり気にならない。リアゲートはX5のように上下分割だが、共に電動で開く。また下方の扉は200kgまでの重量に耐えるので私が乗ってももちろん問題がない。
サイドビューも22インチ(※事前取材モデルの場合)という巨大なホイールの採用のおかげでバランスのとれたプロポーションになっている。
反対にキャビンの広さは圧倒的で3列シートの最後列でもヘッドルームやレッグルームは十分。エアコンも専用の調整が可能である。加えてオプションのグラスルーフは3列目のパッセンジャーの頭上にまで届き開放感を演出する。
一方、カーゴルームのサイズは3列目まで起こした通常の状態で326リッター、3列目と2列目のバックレストまでを倒すと2120リッターと商用バン並の広さが確保される。このシートの折りたたみ作業もスイッチ一つで行うことができる。
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