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【隠す美学の原点】現代のBMW「M5」が失ったものを初代「M6」は持っていた…官能的なシルキーシックスの記憶

「M6」はシルキーにして俊足。エンジンとの対話が楽しめた

まず欧州仕様のM635CSiが1983年にデビューし、モータースポーツの現場でその実力を証明した。その後、日本や北米市場には1987年に「M6」として導入され、約3年間にわたって販売された。

日本&北米仕様では排ガス規制の影響で出力が260psに抑えられていたが、それでもなお“走る歓び”は色あせなかった。

BMWは、もともと航空機用エンジンメーカーとして創業した背景を持つ技術集団である。エンジンに強いこだわりを持ち、クルマの個性をパワーユニットで語る。M6はその哲学を体現した一台だった。

搭載される、「S38」型・直列6気筒エンジンはM88/3型を排ガス規制に合わせデチューンしたユニットだったが、アイドリングからレッドゾーンまで全域で美しいサウンドを奏で、4500rpmを超えると官能性は最高潮に達した。

高回転域まで滑らかに吹け上がる感覚は、まさに“回すほど味が出る”エンジンであり、すべての可動部品が完璧なバランスで回っていた。

日本仕様はバッファローレザーのインテリアやパワーシート、フルオートエアコンといった高級装備が標準だったが、それを「重くなりすぎた」と感じさせないだけの懐の深さを、このエンジンは備えていた。

サスペンションは前ストラット、後セミトレーリングアーム。やや硬めに仕立てられていたが、ブレーキの強化や重量バランスと相まって、全体として非常に高いトータルパフォーマンスを発揮していた。

真夏の渋滞路ではオーバーヒート気味になることもあったが、それすら“味”として許せる魅力があった。

初代M6はまさに「エンジンと対話するためのクルマ」であり、現代のMモデルにも通じるBMWらしさを今に伝える一台だった。

(終わり)

(写真:koensha、BMW)

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みんなのコメント

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  • 2025/8/19 16:33

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    M5に限らず、今のBMWには上品な美しさ、凛とした佇まいなど、真のカッコよさは皆無です。
  • 2025/8/19 16:36

    違反報告

    今の時代の安全設計には準拠出来ないから出てこないでしょうけど、633CSiの様な窓の大きい車が大好き。
  • 2025/8/19 17:22

    違反報告

    E60M5で、オカマ(0:100)を掘られたときのこと

    事故検証のおまわりさん
    私に『あれっ、これっ、M5ですか?本物ですか?』って。
    相手方に『これっ、ただのBMWじゃないよ、保険会社に相手はBMWのM5って言っといた方が…』って

    M5 M6って、『フツーのBMW』でも中身は『グランドツーリングカーの最高峰』ってのが、本来の姿

    イカツさなんて、微塵もいらない

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