ミニ改良モデルに7速DCTを採用。乗り心地と動的レスポンスの向上に感心
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:BMWジャパン
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操作系では電動パワステがグッと重みを増す。コンフォートモードで直進安定性に欠けていたハンドリングがライントレース性を高めたのは、ダンパー伸び側の減衰力が高まったせいだろう。しかしながら跳ね感や突っ張り感が増すことはなく、ただただロールスピードが落ち着いて、高い速度域に対応できるようになる。
トルキーでレスポンシブなエンジンパワーを、しなやかながらも骨太なフットワークで受け止め、コーナーの手前ではブレーキング&シフトダウン。コーナー出口で目一杯にアクセルを踏み込んでレブリミット付近までエンジンを回しシフトアップをかませば、歯切れのよいサウンドが“バフッ!”と聞こえる。アンチラグ的なギミックはフォルクスワーゲン系DSGほど派手ではないが、ターンインから脱出まで一連の動きは流れるようにしなやか。シフトアップから加速が途切れぬ様は、明らかにDCT効果だった。
昨今のトルコンは確かにロック率も強化され、そのレスポンスも遜色ない域まで来たけれど、あらかじめ次のギアをスタンバイするDCTのシームレス感は、やはり一歩その先を行く。問題はこのDCT化によって価格がどのくらい跳ね上がるかだが、6速MTと7速DCTの差額は18万円で、MT設定のないクーパーS コンバーチブルだとその価格は425万円となる(6速ATの現行モデルは410万円)。
確かにコンバチともなると高価な買い物だが、それだけの内容にはなっている。プレミアムBセグメントのリーディングカーとしてたゆまぬブラッシュアップを行ってきたミニは、この小さな改良で小さくも偉大な高級車と呼ぶに相応しい存在となった。
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