フェラーリ458スパイダー、イタリアで速攻試乗
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:Ferrari S.p.A
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そのトップデザインの効果は実質的な部分にも及んでいる。トップの収納スペースは通常の半分以下の100リッターに抑えられて、シートの後ろにゴルフバッグも収納可能な空間を確保できたし、開閉機構を含む重量もソフトトップより25kg軽くなって、クーペより70kg重いF430スパイダーに対して、458では50kgしか増えていない。さらにこのリトラクタブルハードトップ、電動開閉時間はたった14秒という速さを誇る。ただし開閉時のルーフ展開方法からも想像できるように、走行中の開閉は低速でも推奨されていない。
オープン化にともなうシャシーの強化は、主にアルミスペースフレームのサイドシル部分を補強することで達成された。それでもスパイダーボディの捩じり剛性はクーペに比べて35%落ちているが、F430スパイダーと比べると1.5倍の剛性が確保されているという。
ミドシップに縦置きで搭載されて後輪を駆動するエンジンは、458イタリアと同じ4.5リッター4カム32バルブV8で、オープン走行時のサウンドを演出する観点からインテークが後方から吸気する方式に変更されているものの、パワーとトルクは570ps/9000rpmおよび540Nm/6000rpmと、イタリアと変わっていない。トランスミッションもクーペと同じ、2ペダルの7段デュアルクラッチF1ギアボックス=DCTが組み合わせられる。
車重は乾燥重量でクーペより50kg重い1340kgとされ、パワーウエイトレシオは458イタリアよりわずかに重い2.51kg/psになるが、パフォーマンスの低下は最小限に抑えられている。例えば0-100km/h加速は3.4秒以下と、クーペと同じデータが発表され、最高速はクーペより5km/hだけ遅い320km/hとされる。いずれにせよ、普通に市販されているオープン2シーターのなかで、最も速いクルマのひとつなのは間違いない。
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