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フェラーリ458スパイダー、イタリアで速攻試乗

458スパイダーに速攻試乗

フランクフルトでワールドプレミアされたニューモデルを、おそらく世界で最も早く試乗できたのが、「フェラーリ 458スパイダー」ではないだろうか。フェラーリは本拠地マラネッロからほど遠からぬレッジォ・エミリアをベースにして、9月26日から458スパイダーの国際プレス試乗会を開催、僕を含む日本からのジャーナリストを、地元イタリアのジャーナリストと同じ第1組に招いたのだった。しかも458スパイダー、最大の市場アメリカをさしおいて最初にデリバリーが開始されるのも、ヨーロッパと日本だというから凄い。

今さら説明するまでもなく、458はV8ミドエンジンフェラーリの最新型スーパースポーツで、フェラーリがベルリネッタと呼ぶクーペボディのバージョンは「458イタリア」の名を持つ。それに対して、イタリアの代わりにスパイダーの名を与えられたこのクルマはいうまでもなくそのオープンモデルだが、トップのシステムはこれまでのV8ミドエンジンフェラーリのどれとも異なる。308から355までのGTSがルーフのみ取り外し可能なタルガトップを、360とF430のスパイダーがソフトトップを用いていたのに対して、458スパイダーはアルミ製のリトラクタブルハードトップを採用しているのだ。

リトラクタブルハードトップはフロントエンジンのカリフォルニアにすでに使われているが、ミドエンジンのスーパースポーツたる458の場合、スペース的にも重量的にもカリフォルニアより一段と厳しい制約があった。そこでフェラーリが採ったのは、前後2分割式のアルミ製ルーフを回転させながらエンジンルームの上に収め、それを左右にフィンを持つカバーで覆うという賢い方法だった。

その結果458スパイダーは、トップを閉じたときにキリリと引き締まったデザインのキャビンを備える、精悍にしてスタイリッシュなルックスを持つに至っている。

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