新型BMW 5シリーズ ディーゼルに試乗。各所にEクラスを上回る一面も
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一
インテグレイテッド・アクティブステアリングを装備する523dは、交差点でもそれこそ手首のひと振りでクイッと曲がり切ってしまう。BMWがアクティブステアリングに手を染めてからすでに10年以上が経過して、かつてのような中立付近の神経質さはなくなった。しかし、たとえば減速しながらカーブを曲がっていくときなど、慣れないと後半で思った以上に曲がりこんでしまう……というクセはわずかに残る。
まあ、そう細かいことを気にしない一般ドライバーは、操舵量そのものの減少や小回り性などに、些細な味わいより大きなメリットを享受するはずだが、私のような古いタイプのクルマオタクだと“なんでBMWがこういうことをするかなあ”というモヤモヤ感が完全に消えることはない。
現行7シリーズで大胆に踏み込んだ自動運転の端緒「ドライビングアシスト・プラス」は、日本仕様の新型5シリーズでも全車標準である。前記のアクティブステアリングもそうだが、BMWはもはや古いマニアの戯言にかまう気はないのだろう。
今回は横浜周辺の市街地と都市高速の試乗にかぎられたが、センターラインのない細い路地でも、周囲のクルマや車線を敏感に検知しているようで、路肩に寄せすぎるとブルブルというステアリング震動で警告する。
高速に入ってアダプティブクルーズコントロール(ACC)を作動させると、追尾性能も見事。またレーンキープ力は現在の同種システムの中でもかなり強力な部類で、車線検知能力も非常に高く、1~2時間の試乗では車線を見失うケースはほとんどなかった。
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