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新型カローラはクルマ版“らくらくホン”?

周りにカローラオーナーがいない理由

発売から45年間で国内960万台、グローバル4000万台。このとてつもない累計販売台数は他を大きく引き離しての世界最高。しかも、いまなお世界140ヶ国以上で毎年100万台以上が販売されている。ちなみにVWゴルフは37年間で2600万台。カローラとは、そんな化け物のようなクルマである。

しかしその一方で、自分の周りにカローラに乗っている知り合いがどれほどいるかと考えてみると、うーん…と首を捻ってしまうのも事実。とくにフィットやプリウスといった新定番モデルが出現してからというもの、国内でのカローラの存在感はどんどん低下してきている。

そんな印象を裏付けるのが2011年の販売データだ。カローラの国内販売台数は7万台。そこそこ売れているようにも見えるが、この数字はセダンのアクシオ(2万6000台)、ワゴンのフィールダー(3万5000台)、ハイトワゴンのルミオン(9000台)の3車種を足したもの。しかもセダンは40%が営業車やレンタカーといったフリート需要であり、個人ユースとして購入されているのは1万6000台。月間販売台数に直せばわずか1300台であり、車種別ベスト30にも入らない有様である。さらに言えば、オーナーの平均年齢は60歳を悠に超えている。そう、僕の周りにカローラに乗っている友人知人がいないのは不思議なことでもなんでもなく、ごく自然なことなのだ。

そんななか登場した11代目カローラは、果たして苦しい状況を打破する力を秘めているのだろうか。ハイブリッドでもなければデザイン的に凝っているわけでもなく、インテリアの質感も決して高くない。一見すると平凡であることがウリのクルマに見える新型カローラだが、そこには驚くべき狙いが隠されていたのである。

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