マツダ3はゴルフを完全に超えた。力不足のエンジンは日本仕様に期待
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:マツダ
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今回試乗した欧州仕様のハッチバックには、2.0Lガソリンエンジンにベルト式ISGを組み合わせたマイルドハイブリッドが搭載されていた。そう、これまで聞いたことのなかった「M Hybrid」だ。興味深いのはスペックで、2.0Lのガソリンだが最高出力は122psと周りの2.0Lに比べると低く、一方の最大トルクは213Nmと2.0LのNAエンジンとしては標準的な数値だ。燃費は6.3L/100km、日本的にいえば約15.9km/Lとなる。ただしこのエンジンは欧州のみの展開だという。
ちなみにこの後、北米仕様のセダンにも試乗したが、こちらは2.5Lのガソリンが搭載されていた。最高出力が186ps、最大トルクが252Nmとなる。燃費はEPA値で30mpgだから、約12.8km/Lということになる。
街中から高速に入ったところまではエンジンも好印象だった。回転は滑らかでキレイに回り、音も静かで軽やか。しかもベルト式ISGでゼロから発進する際にモーターのアシストが入る他、加速時にも単にエンジンの力ではないプラスαが加わるのが感じられた。さらにMTとの組み合わせながら、シフト時には回転落ちによるショック等を軽減する工夫もされていた。だからシャシーの素晴らしさと相まって、実に軽やかなパワーユニットと思えた。しかもMTのフィーリングは先の通りの好印象だから、ドライブトレーン全体に好印象を覚えていた。
しかし高速に入って加速するためにアクセルを踏み込むと予想に反してレスポンスが弱い。加速自体にもトルク感が薄く、純粋にパワーの物足りなさを感じた。特に100km/h付近から5速、6速で再加速すると、アクセルを踏んでから力が得られるまでに時間がかかった。
このパワートレーンの悩ましさは、この後に乗る北米仕様セダンの2.5Lガソリンエンジン搭載車でも感じた。やはり周りと比べるとパワーを感じないし、エンジンそのものに魅力が薄い。特に最近の電化されたガソリンエンジンを積んだ「メルセデス・ベンツ Cクラス」の1.5LのBSGや、「ホンダ インサイト」の1.5Lのi-MMDなどと比べると、パワーユニット自体の魅力が薄い。
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