内燃エンジンの旨味を引き出した電動化技術が今後のトレンドになる
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久
電動化が走りの愉しさに寄与した例としては、ホンダNSXも印象的な存在と言える。3モーターを活用したSPORT HYBRID SH-AWDのハンドリングもそうだが、感心したのは加速の際のレスポンスの良さだ。3.5Lの排気量から最高出力581psを稼ぎ出すべく大容量ターボチャージャーを使っているにも関わらず、アクセル操作に対してまったくターボラグを意識させないのは、過給が立ち上がるまでのタイムラグの間に、まずは瞬間レスポンスの電気モーターでクルマを前に進めているから。逆に言えば、こうして初期応答を得られることを前提にターボチャージャーを大容量化し、突き抜けるような吹け上がりを可能にしている。
この話を聞き、そして実際にテストした時にも、その見事な発想に感心、感動させられた。電気モーターの併用を単なる出力アップにではなく、エンジンの旨味をより引き出すために使うという考え方に、大いに新鮮味を覚えたのだ。電気をうまく活用するその方法として、ストレートに電気モーターを使っている辺り、電動スーパーチャージャーの技アリ感と較べると派手さは無いが、しかし、メルセデス・ベンツにしてもホンダにしても狙いは一緒である。
率直に言って、従来のハイブリッドやPHEVの走りには、今ひとつ面白味を欠くというイメージが強かった。しかしながら、ここに来てこのふたつのパワートレインのように、電動化をむしろ内燃エンジンの旨味を更に引き出す方向に使い、新たな走りの歓びを味わわせてくれるものが出てきたことで、個人的にこの領域への注目度が俄然高まっている。すぐに皆がピュアEV化するわけではなく、ハイブリッドやPHEVが今後ますます大きな位置を占めていくだろうと考えれば、その歓びが増していくことは間違いなく朗報だろう。もちろん、この後にもまた面白い電動化の活用法が生み出されるに違いない。個人的には、トヨタがマルチステージハイブリッドに続いてどんなかたちでそれを見せてくれるのかが楽しみなところだ。とにかく、どんな時代になってもクルマは面白い! そう改めて実感している昨今なのである。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ジュリエッタ・ユーザーを呼び戻す? アルファ・ロメオ・ジュニア・エレットリカへ試乗 HVも登場!
160万円でガルウイングドアが買えた! トヨタ「セラ」はバブルが生んだマイクロスーパーカーでした…今見ても新鮮なデザインに再注目です
オコン&ガスリーの幼なじみペアがダブル表彰台に感無量「最終ラップ、カート時代に思いを馳せた」アルピーヌは6位に
F1がまだ「めちゃくちゃ」だった頃の話 ひどいチームで溢れかえった80~90年代 歴史アーカイブ
ジャガー、英国で新車販売終了 ラインナップ総入れ替え 2026年まで中古車のみ
特別な青を纏ったベントレー「ベンテイガS」完成! 英国ファッションデザイナーとコラボした限定車は、電動化延期が影響していた…!?
ホンダ新型「スーパーカブ×ハローキティ」初公開! サイドカバーの「飛び出すキティ」が凄すぎ! 超人気の「2大巨頭」奇跡のコラボで発売へ!
スペックはディーゼルに見劣りするトヨタ「ランドクルーザー250」のガソリン車 “気になる街中での印象”は? 充実した装備類で“コスパは最強”
真夏も真冬も車内で寝る必要があるトラックドライバー! アイドリングが御法度なイマドキの「冷暖房」事情
F1の新規ファンが増えない根本理由 75周年を機に開かれる未来への道筋とは?
「僕よりも大変な人たちがいる」アロンソ、激痛襲われるもサンパウロ完走でマシン修復のチームや豪雨被害バレンシアに勇姿見せる
【BMW 1シリーズ 新型】色々なボディカラーで楽しんで
4WD化&ターボエンジン搭載のガチGT-Four仕様! 北米トヨタが「GR86 ラリーレガシーコンセプト」発表
【トヨタ版の噂も】スズキ初のBEV「eビターラ」は多面体ボディと先進内装でBEV市場を席捲するか
あの「250」のオープンが想像以上にゴツカワ! トヨタが本気を出した「ランクルROX」の大量画像
【かっこいいぞ…】アウディ新型「A5」&「S5」公開! 実質A4の後継モデルはファストバックの5ドアとワゴンを設定
現行マツダ唯一のロータリーエンジン搭載モデル「MX-30」がマイナーチェンジ 価格は293万円から
レクサスの歴史的象徴「LS」が売れない3大要因と、次期型が“ふつうのセダン”にならない理由
“50位圏外”でスランプ続く「CX-60」。モデル末期「CX-5」と総合力ではどちらを買うべき?
白熱の王座争い!! 国内二大レースのSUPER GTとSF、最終盤の見どころと観戦時のポイントを解説
【最安グレード追加】レクサス最小SUV「LBX」に“エレガント”新設定 価格は420万円から
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!