ミニ・ワン試乗、排気量アップで燃費もアップ!
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:斎藤 正、BMWジャパン
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ミニ・ワン用1.6リッターエンジン、正確には1598ccの4気筒は98ps/6000rpmのパワーと153Nm/3000rpmのトルクを発生する。フェイスリフト前のミニ・ワンの1.4リッターと比べるとパワーで3ps、トルクで13Nmアップし、しかも最大トルク発生回転数が4000rpmから3000rpmに下がっているのが目につく。さらにそれは、1.4リッターの77×75mmというショートストロークに対して、ボアは同じ77mmのままストロークが85.8mmに伸ばされているから、これも低速での粘り強さを生む重要な要素になり得る。一方、トランスミッションに6段MTと6段ATがあるのは従来のミニ・ワンと変わらない。
そこで、1.4リッター+6段ATのミニ・ワンを足として使っている僕としては、1.6リッター化された新型の走りがどのように変わったのか大いに興味があり、普段乗っている自分のミニ・ワンと比較してみたくなった。となると、借りるべきは僕のミニ・ワンと同じAT仕様だが、意外なことに広報車にはMT仕様しか用意されていなかった。これまでに日本で売れたミニ・ワンの大半はAT仕様で、MTはかなり少数派だったはずだから、広報車がそれしかないというのは腑に落ちない。そこで調べてみたら以下のような事情があった。
今回エコ対策として、最高性能版のJCWを除くミニに施されたポイントが2つある。ひとつは減速時やブレーキング時に発生する運動エネルギーをバッテリーの充電に使い、エンジンを充電のためのパワーロスから解放するブレーキエネルギー回生装置で、これは全モデルに採用される。もうひとつはエンジンオートマチックスタートストップ機能、日本式にいうアイドリングストップの採用だが、これは何故かMT仕様にのみ適応されている。それらの結果、車種によっては最大33%もの燃費向上に結びついているが、クラブマンとコンバーチブルだけはクーパーSのATにも適用されるものの、他のモデルはすべてMTのみがいわゆるエコカー減税の対象になるという、少々歯切れの悪い話になっているのだ。
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