CLS63AMG 海外試乗 CLSのベストバイに決定

新CEOが語ったAMGの近未来戦略

「サウンドを聴いてくれたかい？　音にはすごくこだわったんだ。」

ちょうど試乗会を訪れていたAMGの新CEO、オーラ・ケレニウス氏はそう言った。自然吸気エンジンを愛しているのは自分達も一緒。それだけにターボエンジンでも変わらない迫力あるサウンドを奏でられるよう入念にチューニングしたと言うのだ。

「今後のAMGの展開についてお話ししましょう。大切なのは現在の成功を維持し、発展させていくことです。そのため今、3つのキーとなる戦略があります。ひとつはお客様に忠実なブランド価値、360゜のパフォーマンスの提供です。デザイン、クオリティ、走り。それも加速だけでなくコーナリング性能も、ですね。それからSLS AMGでお見せした100％AMGによるテクノロジーも更に強化していきます。SLS EVも、そこに含まれます。そして3つ目が、Cクラスより更に下のレンジのモデルの投入です。まだ決定事項ではありませんけどね。」

今年にも生まれ変わる予定のCクラス・クーペにはAMGモデルが設定されるというのがもっぱらの噂だ。また将来的にはA/Bクラスの後継車にだってAMGの名を冠したモデルが設定される可能性は十分ある。

最近のAMGは、かつての“直線番長”的なイメージから脱却して、エンジンはパワーだけでなく心地良いフィーリングの獲得に力が入れられ、ドライビングダイナミクスの面でも感動的な体験を可能にするモデルを続々と送り出している。新しいCLS63AMGも、まさに今のAMGの良い流れの中にあるニューモデルと言うことができるだろう。

このCLS63AMG、日本導入は今年中盤頃を予定している。2011年もAMGは、これまで以上に目の離せない存在となりそうだ。