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BMW M、サーキット性能を公道で駆る優越

サーキット性能を公道で駆る優越

また、M3、M5、M6はエンジンにツインクラッチ式のM DCTドライブロジックを組み合わせている。このトランスミッションは、2組のトランスミッション・ユニットを合わせた構造になっていて、2速・4速・6速を一組に、1速・3速・5速と7速をもう一組として、各組ごとに独立した専用のクラッチを持たせている。そしてシフトアップやシフトダウンはこれら2組のユニットを切り替えることによって実現するという凝った機構を採用。この構造によって、瞬時のシフト操作を可能とする変速応答性を実現。なおかつ、変速時に駆動の途切れがないので極めて効率が高い。

効率の高さという意味では、軽量化に対する取り組みも徹底している。軽さは速さに結びつくだけではなく、高効率化も達成できるからだ。M3とM6のルーフはカーボン繊維を用いた超軽量なCFRP製だ。M5とM6には、軽量化とばね下重量の軽減効果により、ブレーキ操作に対する制動力の立ち上がりやサスペンションの路面追従性を大幅に向上させるMカーボン・セラミック・ブレーキがオプションで用意されている。通常のMコンパウンド・ブレーキ・ディスクと比べて50%もの軽量化を実現しているのだ。

こうして、モータースポーツの遺伝子が伝わっているMモデルではあるが、日常の運転で余計な気遣いを要求するクルマたちではない。モータースポーツにそのまま挑戦することが可能な実力を備えつつ、市街地や高速道路などで周囲の流れに合わせて走る場面ではその性能を圧倒的な余裕として生かすことができるのだ。

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