BMW M、サーキット性能を公道で駆る優越
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:菊池 貴之、BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:菊池 貴之、BMWジャパン
モータースポーツでの輝かしい戦績は、そのままBMWの歴史になる。まだ、BMWが航空機用のエンジンメーカーだった時代から飛行高度記録に挑戦し、その後に投入したバイクでも最高速度の世界記録を樹立し数多くのレースで選手権タイトルを獲得した。
クルマも同様だ。1972年にはBMWのモータースポーツ活動を統括するBMWモータースポーツ社を設立。往年の名車であり現代の6シリーズのルーツともいえる3.0 CSLは、1973年から1978年にかけて6回もヨーロッパ・ツーリングカー選手権(ETC)のタイトルを奪取。F1にも参戦し、ブラバムBMW BT52を駆るネルソン・ピケが1983年に選手権タイトル王者となった。エンジンのヘッドカバーには、現在のMモデルと同様に「BMW M Power」のロゴが刻まれ、最終的には何と1250psを発揮したとされる。
1985年には、モータースポーツで培った技術を投入した市販モデルのM3とM5の生産を開始した。特に、M3はETCやドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)でのタイトル獲得を目指して当時のカテゴリーでありグループAに合わせて開発された、いわば市販レーシングマシーンであった。
M3は、開発の目的を達成し1987年からはETCやDTMのタイトルを何度も獲得しただけではなく、活躍の舞台は世界各国に拡大。日本を含めM3を駆るドライバーたちは1500回以上の表彰台の頂点に立ち、50以上もの選手権タイトルを奪取してきたのだ。
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