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63年モノの伝説の名車300SLでミッレミリアに出場した・前編

参戦車の初期型300SLはどういうクルマなのか?

我々に与えられた車両は1954年製の真っ赤な「300SL(W198)」で丸いヘッドライトを持った初期型である。このモデルの原型は1952年に登場した、かの有名なレーシングカー「W194」通称「300SLR」で、第二次大戦終了後の当時、ドイツの国威掲揚、というか戦中の第三帝国による悪行、今で言う北朝鮮のようにイメージの悪かったドイツを、モータースポーツを通じて立て直すという政策の一環でもあったと言われている。

市販バージョンは1954年のニューヨークオートショーで世界初公開された。この背景にはオーストリア出身のアメリカの大手輸入車ディーラーであるマキシミリアン・ホフマンの勧めがあった。スポーツカー好きの彼が1000台を引き受けるというオファーをしたのがダイムラーのマネージメントを動かしたのである。ちなみに価格2万9000ドイッチェ・マルクで現在のユーロ換算ではおよそ7万2000ユーロで、これは当時のドイツのサラリーマン平均給与36年分に匹敵する。

ホフマンは後にアルブレヒト・ゲルツのデザインしたV8ロードスター「BMW 507」の開発も援助している。まさに日本で言えば梁瀬(やなせ)次郎のような存在だったのである。

話を300SLに戻そう。まずSLという名称だが、これまで「シュポルト・ライヒト(軽量スポーツ)」と「スーパー・ライヒト(超軽量)」と2つの説があったが、どうやら「シュポルト・ライヒト」が正解なようで、最近のメルセデス・クラシック部門もこの名称を使っている。

搭載されているエンジンは3リッター直列6気筒で最高出力は215馬力、1295kgの軽量ボディを100km/hまで10秒で引っ張り、最高速度は5種類あったファイナルギアの内もっとも高いもの(1:1.325)で260km/h、標準(1:1.364)で235km/hにそれぞれ到達する。我々のクルマにどのファイナルが組み込まれているかは不明だが、後に体験したスタートからの加速感や高速での追い越し加速などから推測するに、どうやら相当高いファイナルらしい。

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