新型ディスカバリーは先進技術満載でレンジローバーに迫る性能を手に入れた
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
悪路走破性に関して象徴的なのが、先代より20cm増え90cmに達した驚くべき渡河性能だ。少なくとも先進国に住んでいるかぎり、水深90cmの水中を走ることはまずあり得ない。しかしそこで妥協しないのがランドローバーのランドローバーたる所以。車高調整可能なエアサスペンションに加え、ボディやエンジンルームの主要部に徹底的な防水対策を施すことで、腰にまで達するような深みにも余裕で対応してしまう。しかもドアミラー部に付けたセンサーによって「現在の水深」を計測し、それをモニターに映し出すシステムまで用意する念の入れようだ。
もう一点、すごいなと思ったのが「アドバンスド・トウ・アシスト」。熟練技が必要とされるトレーラー牽引時の後退も、この機能を使えばモニターを見ながらセンターコンソールにあるダイヤル(ステアリングではない)を回すだけで、ステアリングが勝手にクルクル回って目指す位置にピタリと停めてみせる。 スマートフォンでシートを動かす必要なんてあるの? 水深90cmなんて求めてないよ。そもそもトレーラーなんて持ってないし・・・そんな意見も当然あるだろう。正直、僕もクルマにそこまでの機能は求めない派だ。しかし、求めないのと否定するのとは違う。無駄を無駄として否定してしまったら、極論すると衣食住をはじめ、世の中に存在する商品のほとんどは無駄の対象として否定しなければならなくなる。思うに、ランドローバーが過剰とも言えるクルマ作りをしてきた背景にあるのは、SUV専門メーカーの老舗としての地位をより一層強固にしたいという想いだろう。ここまで造りこむと価格は高くなる。結果、想定するユーザー層は絞られるが、スポーティカーと本格的スポーツカーが違うように、我々が作るのはそんじょそこらにあるお手軽SUVではなく、本物のSUVであり、そういうクルマを求めるユーザーに選んで欲しいのだと、彼らは考えているのだ。
事実、これほどのユーティリティと悪路走破性能を同時に兼ね備えたSUVなど他にはない。1台だけ思い浮かぶとすれば、日本が世界に誇る「ランドクルーザー200」だ。なかでも道なき道を行く際の堅牢性という点に関し、ランドクルーザー200は絶対的な評価を獲得している。それに対し、ディスカバリーの堅牢性は未知数。レンジローバーシリーズ、ディスカバリーシリーズの次に登場する第3のシリーズである「ディフェンダー」が堅牢性を売り物にしていることから考えると、ディスカバリーのタフネスさはランドクルーザー200には及ばない可能性も高い。しかしその分、ディスカバリーにはライバルにはないいくつかのアドバンテージが備わっていて、それがこのクルマの個性を際立たせている。次ページからはそのあたりを中心に見ていこう。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
クラシックカーの天国? いいえ「クルマの養老院」すんごい台数! それは冗談から始まった!?
「知らないなら免許返納してほしい」声も! 道路にある「謎の斜線ゾーン」の意味とは? 身勝手なドライバーによるトラブルも
子どものころから「デコ」ひと筋! チャリからトラックへと生粋のマニアが語る「デコトラ」人生が胸熱!!
フェラーリとは違う──新型マセラティMC20チェロ試乗記
ARTAに悪夢。GT富士3時間で好レース見せるも2台揃ってトラブル発生……チームはもどかしさ隠せず「なぜこんなに噛み合わないのか」
ブリッツの「スマスロ」「スロコン」に『ロードスターRF』と『WR-V』の適合が追加
買いたいと思ったランクル70【九島辰也】
車間空けすぎ、ほら割り込まれた!それでもゆっくり渋滞を走るドライバー、実は“イイ人”?
出た~~!大型連休に大量出没「サンデードライバー」の困った行動とは 「周囲の怒り」食らわないために守るべき「運転時の当たり前」
クラウン スポーツ vs GLA 180、走りと利便性を追求したラグジュアリーなハッチバック対決
「この走りこそ、あのGTI」25周年モデルも上陸、VW『ポロGTI』の原点【懐かしのカーカタログ】
【スタッフ通信】MTが楽しい~!! 国産MT2台乗りくらべ!
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介
【ついに乗ったぞ!】「ランクル250」オフロード試乗 プラドからの進化、300との違いを実感!
欧州高級ブランドより200万円は安そう! 夏発売「クラウンエステート」の絶妙な商品力に注目
高級ミニバン「LM」が苦戦!? “大本命”6人乗り1500万円“バージョンL”が5月に登場か
【ホットハッチは好きですか?】ポロGTI生誕25周年モデル登場 227台限定で486万円