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エリーゼ S、英国流・軽量スポーツカーの“味”

本気で速く走ろうとするなら

単なるエリーゼの1.6リッターが136psと16.3kg-mであるのに対して、エリーゼSのスーパーチャージド1.8リッターは220psと25.4kg-mを絞り出し、エリーゼの900kgに対して950kgに増えた車重を6段MTで走らせる。そう、初期モデルでは700kgを切っていたエリーゼの車重は、若干のサイズアップや安全関連をはじめとする装備充実の影響で、今や900kgを超えているのである。だがそれでも、今日の1.6~1.8リッターの市販車としては、900kg台は今でも充分に軽量だといえる。

結果、ロータスの公表する動力性能は、エリーゼの0-100km/h加速6.5秒、最高速204km/hから、それぞれ4.5秒、240km/hへと大幅に跳ね上がるとされる。プライスはエリーゼの510万円に対して、ちょうど100万円高の610万円になる。

そこで今回、このエリーゼSに試乗したわけだが、車名の最後に「S」が付くこれは、単なるエリーゼとどう違うのか? パワーとトルクが増強されている分、当然ながらエリーゼより速い。したがって、街中でも単なるエリーゼより鋭い加速が手に入るほか、高速道路を使って長距離をクルージングする際などには、普通のエリーゼより速い巡航速度を、一段とイージーに保つことができるというのもメリットのひとつだ。

とはいえこのエンジン、どんな低回転からも踏めばスーパーチャージャーの効果が手に入る、というタイプではない。トルクの盛り上がりを明確に実感できるのは3000rpmからという印象で、本当の迫力を感じるのは5000~6800rpmという高回転域での話だ。だから本気で速く走ろうとすると、6段MTをシフトして適切な回転数を保つ必要がある。

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