「普通」であることの脅威。BYD「シール」に乗ったらコスパ最強で日本メーカーの将来が心配になった【JAIA】
掲載 carview! 文:編集部/写真:編集部 269
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しかしよくよく考えてみると、そんな“クルマの味”こそ、各自動車メーカーが長い年月をかけて磨き込んできた歴史のなせる技。そこで言うと、BYDは創業30年(しかも祖業は電池メーカー)で、日本導入からまだ3年です。
何万というパーツを組み合わせて作る車を、短時間でここまで“普通”に作ってしまうこと自体かなり凄いことなのです。しかもBYDは世界で425万台以上(2024年)の乗用車を“量産”しています。試作車を1台作ったのではなく、もうすでに400万台クラスの立派な自動車メーカーなわけです。
クルマとしては普通でも、移動手段としての車と考えれば全くもって十分なレベルに達しています。航続距離は実用上全く問題のない640km(カタログ値)で、価格は528万円(先着1000台は495万円のキャンペーン中!)。さらに東京都に住んでいれば、補助金で100万円近く優遇されるので実質400万円ちょっとで最新の電気自動車が買えてしまいます。
イチ車好きとしては悲しいかな、味なんて求めず「コスパ命、移動できれば普通で十分」っという人間だって大勢います。事実、私だってAnker製の安価なポータブルスピーカーで十分満足しているくらいです(JBLとかSONYはやっぱり高かった…)。
もちろん買った後のアフターケア(ディーラー数は今年100店舗に到達するとのことですが)やバッテリーの持ち、劣化などは今回の試乗ではわかりませんが、コスパだけで見れば日本車を軽く凌駕していることは事実です。
あと何年か経ちBYDが“味”まで身につけたら…? そもそも所得の上がらない我が国において日本メーカーはこの先大丈夫なのか…? そんなことを考えさせられたBYD「シール」のショートインプレッションでした。ちゃんちゃん。
(終わり)
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