遂にターボ&4WS化された新型911カレラ&カレラSに同乗インプレ
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:ポルシェジャパン
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:ポルシェジャパン
新しい3.0Lエンジンは排気量こそ小さくなったが、速さも燃費も向上している。パフォーマンスが大幅にアップしているので、ポルシェが“ダウン”ではないと言い切るのも納得だ。新型911カレラSの場合、最高出力420ps/最大トルク500Nm。ニュルブルクリンクのラップタイムを8秒も縮め、997型GT3に匹敵する7分30秒で駆け抜けることが可能だ。
エンジン開発エンジニアによれば、ボクスターとケイマンが使っている2.7Lエンジンをターボ化してテストしたが、思い通りの性能が得られなかったという。そこでポルシェはターボを前提とした新世代ボクサーエンジンをゼロから開発したのだ。例えば燃焼状態を最適化するためにインジェクターを中央に配置するセンターガイド方式を採用し、均質に燃料と空気を混ぜるために250気圧の高圧で数回にわけて燃料を噴射している。エキゾースト側は可変バルブタイミング、インテークは可変バルブタイミングに加えてバルブリフト量も連続可変するバリオカム・プラスが採用されるのは従来通りだ。
シャシーではオプションで4WSが採用されたことがトピックだ。ターボやGT3で実績があるリヤステアが911カレラにも備わることになった。80km/hから同位相に動き、911カレラの場合は最大で2度トーインに動く。ちなみにGT3は1.5度でターボは3度と、モデルによって使い分けているようだ。60km/h以下では逆位相に動くので、最小回転半径は約40cm小さくなり、小回りが利くようになった。ポルシェにとって超高速の安定性とハンドリング性能の両立は重要なので、リヤのアクティブステアはデファクトスタンダードになりそうだ。
カレラSに標準装備される20インチのリアタイヤはターボと同じ305/30扁平となった。タイヤ代がかさみそうだ。
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