イヴォーク試乗、3ドアも5ドアもイケてる!
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
続いて今度はシルバー系の5ドア、プレステージ仕様に乗り移る。同じくオックスフォードレザー張りのアイボリーのシートは座り心地がクーペのスポーツバケットよりソフトなのに加えて、走り出してみたら乗り心地も明らかにクーペのダイナミック仕様より柔らかい。広報に確認したら、クーペと5ドアにサスペンションセッティングの違いはないとのこと。そこで思い浮かんだのは、クーペはオプションのアダプティブダイナミクスを装備し、5ドアにはそれが備わっていないことだった。そこから推測するに、標準サスペンションの方がマグネライドより乗り心地がソフトであるらしい。
その影響でコーナーでの初期ロールはクーペより若干明確だが、コーナリングの正確さは変わらず、これも心安らかにワインディングを愉しめる。しかもこちらは19インチタイヤを履いているのに加えて、脚の動きが全般にソフトなため、テレインレスポンスの「ダイナミック」モードを選んでも乗り心地が硬すぎないレベルに保たれるのも好ましい。試乗車はパノラミックグラスルーフを装着していたが、ボディ剛性はこれも充分だった。
5ドアのスタイリングはクーペに比べるとシャープさが若干失われた感じがする一方で、当然ながらリアシートへの乗り込みはぐっと楽になる。後席の空間自体は変わらないものの、前席形状の違いとルーフの高さによるものか、スペースにも若干余裕が感じられた。したがって、基本的に2シーターでOKと割り切れる状況にあればクーペを選んで間違いはないが、3人以上で乗る機会が多いと想定されるなら5ドアを選ぶ方が賢明だろう。
このレンジローバー・イヴォーク、発売前から少なからぬ注目を浴び、日本車を含む様々なジャンルのクルマのユーザーから引き合いがあるのだという。こういうデザインオリエンテッドなクルマに積極的に乗ろうというユーザーが増えているのは、好ましい傾向だといえよう。ボディカラーは現状、フジ・ホワイトの人気が高いらしいが、モーリシャス・ブルーやフィレンツェ・レッドにフジ・ホワイトのルーフを組み合わせるといった、鮮やか系ツートーンのカラーリングも積極的にチョイスして欲しいクルマだと思った。
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