【結局】「自動運転」や「EV」は今後どうなる？ “アリorナシ”の二元論ではなく“時間軸”で考えると答えは明確だった

トヨタ プリウス

「自動運転」の普及には「EV」が必要不可欠

「自動運転」にはさまざまなレベルがありますが、すでに高速道路などでの「ハンズ・オフ」（5段階の自動運転レベルでは下から2番目のレベルの最上位に相当）を可能とするモデルも登場しています。

また、海外では公道での完全自動運転の実証実験も進められており、その技術は日進月歩で進化しています。

ただ、「自動運転」が普及するためには、「EV」の普及が必要不可欠です。

「自動運転」の基本的な仕組みは、クルマに搭載されたカメラやレーダーがとらえた情報をコンピュータで処理し、アクセルやブレーキ、ステアリングを状況に応じてクルマが自動で操作するというものです。

言葉にすると簡単ですが、多種多様な情報を瞬時に処理し続ける必要があるため、コンピュータにかかる負荷は一般的なPCとは比較にならないレベルです。

当然、それだけのコンピュータを動かすためには、莫大な電力が必要となります。それをまかなうためには大型のバッテリーを搭載しなければなりませんが、既存のガソリン車ではそれが難しいのが実情です。

その点、バッテリーがクルマの大部分を占めているEVであれば、超高性能なコンピュータを動かすだけの電力をまかなうことができます。

このように、「EV」の普及なくして「自動運転」の普及はありえないというわけです。

もちろん、それにくわえて各種法規制の改正も必要となります。しかし、「自動運転」が人々にもたらす利益の大きさを考えると、十分な技術の進歩を前提に、法規制は「自動運転」を認める方向に変化していくと考えられます。