マツダのロータリー復活 究極のエンジン開発中
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
懐が深いことに、世界で一台しかない実験車両のステアリングホイールを握るチャンスを得た。ベースとなる車両は、最高出力102ps/最大トルク150Nmのスペックを持つ「デミオEV」だ。駆動用モーターと制御をするインバーターをフロントに搭載し、20kWhのリチウムイオン電池を搭載することでJC08モードで200kmの巡航距離をマークしている。これには、ベースのデミオが軽く、かつ電力消費率が100Wh/kmと駆動系の効率が高いことも貢献している。
運転席に座っても、実験車ゆえに緊急停止のボタンがついてはいるが、それ以外に普通のデミオEVと違うところはない。Dレンジに入れてアクセラレーターを踏み込んだ瞬間、電気駆動のクルマならではの鋭い加速に圧倒される。理論上、発進時に最大トルクを発揮できるがゆえに、中低速域ではスペックから想像するよりスポーティな走りっぷりだ。もちろん、違和感のない程度に制御してはいる。アクセラレーターから足を離すと、エネルギー回生をはじめて、ちょうどAT車と同じくらいの減速感を感じる。「ミニE」のように0.3Gもの減速を発生するものもあるが、マツダではエンジン車から乗り換えたときの違和感のなさを重要視した設定を選んだ。
本来なら、バッテリーに十分に電力が蓄えられている間はEVとして走るのだが、この日は擬似的にSOCが減っている状態に設定されており、発進時からPHVとしての特性を試せるようになっていた。走り始めると、20km/hでエンジンが始動し、車速の高まりとともに40km/h以上では2500rpm、そして70km/h以上では3500rpmと、エンジン回転も高まって行く。Eモードを選ぶと、最高速が通常より10km/h低い120km/hへと抑えられる。チャージモードでは、減速時のエネルギー回生をいくぶん強めに行う。
シングル・ロータリーエンジンゆえに振動を懸念する声もあったが、運転席に座っているぶんには静粛性への課題は感じない。当然のことだが、EVでも風切り音やロードノイズは発生しており、PHV化にあたってはEVで生じるノイズとそう変わらない程度に騒音を抑える努力をしたという。同じくPHVのGM「ボルト」と比較すると、走行中にエンジンがかかって発電している状態では、デミオPHVの方が静粛性が高い。唯一、エンジンがかかっている状態で急加速をすると、インバーターからのノイズとおぼしき「シューン」と甲高い音がする。後席の住人によれば、運転席より後席の方がノイズの聞こえ方は顕著だが、嫌な音ではなく、むしろジェット機の加速音のようで面白く感じたようだ。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
100%の勾配を登れるってマジ!? アウディ自ら魔改造した「Q6 e-tron オフロード」にクアトロのCMを思い出す!!
フィアット、「600e」に初の特別仕様車「ホワイトパッケージ」 装備追加も価格据え置き
小椋藍、3年ぶりの地で臨むMotoGP2戦目は「異なるアプローチが必要になる」/第2戦アルゼンチンGP
トヨタ新型「クラウンエステート」登場! ラージSUVのライバル マツダ「CX-60/CX-80」や三菱「アウトランダー」との違いとは【ライバル車比較】
トヨタの新型EV『bZ3X』に採用、エアコン送風口に「超薄型レジスタ」…豊田合成が開発
電気自動車の新たな可能性を見出す痛快BEVスポーツ。ル・ボラン編集部が選ぶ! 「EVアワード」ヒョンデ・アイオニック 5 N
「BEVは雪道に強い」はホントか。ボルボの後輪駆動BEV、EX30でモーター駆動制御の所作を体感
「これがジャガー?」ポップな丸文字ロゴに昔からのファンはビックリ! 英国の伝統「ジャガー」が新たに目指すものとは?
角田裕毅、F1開幕戦初日は4番手好発進! しかしチームも平常心「バランスも特に問題ない。集中し続けていくだけ」
光岡『ファイナル ヒミコ』発表、17年の歴史に幕 中古車ベースで生産
キモチいいステーションワゴン!──新型トヨタ クラウン・エステート試乗記
10%の英ドライバーは故障につながる、ある単純な部品を一度も点検していない!?
【実際どうなの?】「WR-V」オーナーのガチな本音…コスパは魅力的。でもやっぱり“割り切り”が必要!
「ジムニー」の“進化”を大胆予想。軽、3ドアのシエラ、5ドアのノマドときたら…次はピックアップトラックで決まり⁉︎
やっと出た「エステート」にもマット塗装追加! “ザ・クラウン”でしか買えない特別仕様車は今夏発売
【やっと】「エステート」発売。フルフラットな広大ラゲッジで史上最もアクティブなクラウン…635万円から
欲しくても買えない…注文殺到で長納期化の「ランクル」や「ジムニー」。なぜメーカーは増産しないのか?
レクサス「LM」が前年比477%増と売れまくり。1500万円超の高額車をヒットさせるトヨタの“したたかさ”
“トランプ関税”で次期シビックがメキシコ産から米国産に?「アメリカ・ファースト」が日本車に与える影響とは
【1年半遅れ】今春登場の新型「ムーヴ」…HEVナシ、20万円値上げも“スライドドア採用”で一発大逆転へ
「やっちゃえ日産」よ再び! 余計なお世話は承知の上で、今必要なのはe-POWERだけじゃなくてこんなクルマ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!